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海外テニス

「キャリア最後のオーストラリア遠征?」記者からの質問にナダルが回答「明らかに可能性としてはある」<SMASH>

中村光佑

2022.12.29

大会前の記者会見に臨んだナダル。「準備はできている」と意気込みを語った。(C)Getty Images

大会前の記者会見に臨んだナダル。「準備はできている」と意気込みを語った。(C)Getty Images

 2023年シーズンから新設される男女混合のエキジビションマッチ「ユナイテッドカップ」(12月29日~1月8日/オーストラリア・ブリスベン、パース、シドニー/インドアハードコート、ハードコート)に出場する男子元世界王者のラファエル・ナダル(スペイン/現世界ランク2位)が大会開幕前の記者会見に出席。幸先の良い新シーズンのスタートを切りたいと意気込みを示した。

 今年6月の全仏オープンで男子テニス史上最多となるグランドスラム22度目の優勝を飾るなど、依然として驚異の強さを見せているナダル。だがここ最近は度重なるケガに見舞われており、22年シーズンの後半は出場したツアー大会でも早期敗退が続いた。今回の会見では苦しかった時期を振り返り、「この数か月は、僕にとって簡単なものではなかった」と話した。

 そんななかでもまだまだ現役でプレーをし続けたいと語ってきた36歳の鉄人はユナイテッドカップで少しでも良いパフォーマンスをしたいとコメント。「最高のモチベーションは良いスタートを切りたいという気持ちから生まれてくる。シーズンの始まりは、いつもエキサイティングなものだよ」と述べたうえでこう続けた。

「もちろん、スペインチームを助けられるよう努力していきたい。今の僕にとって一番大事なことは、コート上でポジティブな気持ちを取り戻し、競争力を高めることだ。そんなふうに願っている。そうなるように準備はできているけど、どうなるかを見てみたい」
 
 一方で慢性的にフィジカルの問題を抱えていることから、今後も望み通りプレーを続けられるかどうかについては多少なりとも不安を抱えているという。

 23年からツアー活動のスケジュールを縮小することを表明しているナダルは「(タイトル防衛を目指す)来月の全豪オープンがキャリアで最後のオーストラリア遠征になるのではないか」との質問に、「当然ながらそうならないことを祈るよ」と回答。だが最後には改めて現役にこだわる意欲を見せ、次のように今後のさらなる活躍を誓った。

「明らかに可能性としてはあるけど、今はそういう気分じゃないから、そのことは話したくない。ただただ、できる限り高いレベルでプレーすることに集中し、戦う力を維持し、何事にも挑戦する可能性を持つこと。それが今の僕のゴールだよ」

 いよいよ開幕を迎えるユナイテッドカップは、参加18か国による男女混合の団体戦となっており、3か国ずつの総当たり方式で男女のシングルス2試合と、ミックスダブルス1試合が行なわれる。各グループの1位、6か国がシティ・ファイナルに進出でき、そのうちの4か国が準決勝へと進む。ナダル率いるスペインはグループDに属しており、上位ラウンド進出を懸けてイギリス、オーストラリアとの予選リーグを戦う予定だ。

文●中村光佑

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