男子テニス元世界王者のラファエル・ナダル（スペイン／現世界ランク２位）が、ファン投票で選出されるATP（男子プロテニス協会）の「2022年ファンズフェイバリット賞（最も好きな選手賞）」を受賞。現地12月13日にATPの公式ツイッター（@atptour）が公開したメッセージ動画を通じて喜びを語っている。

　2000年にスタートしたファンズフェイバリット賞だが、意外にもナダルが受賞するのは今回が初めて。初年度のグスタボ・クエルテン（ブラジル）、01年と02年のマラト・サフィン（ロシア）以降は、今年９月に現役を引退した元世界王者のロジャー・フェデラー（スイス）が19年連続で選出されていたからだ。

　今季は開幕から20連勝をマークするなど驚異的な強さを見せ、６月の全仏オープンでは史上最多となる22度目のグランドスラム優勝を飾った36歳のナダル。一方で度重なるケガにも見舞われ、シーズン後半は思うような成績を残すことができなかった。それでも数々の試練に立ち向かいながら常に全力プレーを貫く姿に心を打たれたファンが多かったのだろう。
  　ファンズフェイバリット賞の受賞を受け、ナダルはメッセージ動画でうれしそうな表情を見せながら、以下のようなコメントを残した。

「このような賞をいただき、大変うれしく思います。この賞だけでなく、世界の至るところで私が受けるサポートや励ましには、いくら感謝してもしきれないほどです。2023年に向けて、また素晴らしい瞬間を共有できることを本当に楽しみにしています」

　今年10月８日には妻のマリア・フランシスカ・ペレロさんとの間に第１子（男児）が誕生したナダル。これからは自分のためだけではなく家族のためにも一生懸命頑張る姿が見られることだろう。まだまだこの先も若手選手の大きな壁として立ちはだかってもらいたいところだ。

文●中村光佑

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