現在開催中の男子テニスツアー「ドバイ選手権」(2月27日~3月4日/アラブ首長国連邦・ドバイ/ハードコート/ATP500)は現地2月28日にシングルス1回戦が行なわれ、約1か月にわたって戦列を離れていた世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が復帰。トーマス・マシャク(チェコ/130位)を6-3、3-6、7-6(1)のフルセットで下し、復帰戦を白星で飾った。
1月に出場したテニス四大大会「全豪オープン」で大会10度目の優勝と史上最多タイのグランドスラム22勝目を飾って世界1位に返り咲いたジョコビッチは、2月27日付けのランキングでも1位をキープ。この結果、女子元世界1位のシュテフィ・グラフ(ドイツ/53歳)を抜き、ナンバー1通算在位期間歴代単独トップとなる378週の大記録を樹立した。
そんな35歳のレジェンドは1月のオーストラリアシーズンで左太ももを負傷し、全豪優勝以降はトーナメントに出場していなかった。それでも今週初めに応じたフランスの大手通信社『AFP』の取材では同箇所のケガの状態について「100%に近付いている」とコメントし、順調な回復ぶりをアピール。予定通り今週のドバイでカムバックを果たした。
この日の初戦はジョコビッチが序盤からウイナーを量産して主導権を握り、第4ゲームでブレークに成功。直後の第5ゲームでブレークバックを許したものの、続く第6ゲームで再びブレークを奪って第1セットを先取する。
ところが第2セットに入ると一転、今度は昨年12月にキャリアハイの97位をマークしたマシャクの巧みなバックハンドでのショットメイキングに苦戦を強いられ、第1ゲームから3ゲーム連取を許す苦しい展開に。そのままブレークを返すことができずセットオールに持ち込まれる。
ファイナルセットはジョコビッチが先行しながらもマシャクが粘りを見せ、互いに1つずつブレークを取り合ってタイブレークに突入。ここではジョコビッチが相手に1ポイントしか与えない完璧なプレーを見せ、2時間28分の接戦をものにした。
試合後のオンコートインタビューでジョコビッチは初めに見事な戦いぶりを見せたマシャクを「今日のトーマスは、確かに世界130位とは思えないプレーだった。彼は、僕にいろいろなトラブルを引き起こしていたよ」と称賛。そんななかでも何とか勝ち切れたことについて「僕は大事な場面でまた新たにギアを入れることができた」と振り返った。
一方でやはりブランク明けの試合は少々難しいと感じたともコメント。「僕は最高のテニスのレベルとクオリティ、準備を求めている。ここから体力的に良い状態になるまで持っていけると思う」としつつも、焦らずに調子を上げていきたいとして次のように語った。
「数週間は(左太ももの)ケガで苦しんだし、ラケットの持ち方にも慣れるまでは少し時間がかかった。ドバイに来る前はあまりテニスをしていなかったから、大会が進むにつれて、レベルを上げていきたいと思う」
2回戦では世界39位のタロン・フリークスポール(オランダ)と対戦するジョコビッチ。次戦もどんなプレーを見せてくれるのか注目だ。
文●中村光佑
【PHOTO】優勝のジョコビッチをはじめ、全豪オープン2023で熱戦を繰り広げた男子選手たちの厳選写真!
1月に出場したテニス四大大会「全豪オープン」で大会10度目の優勝と史上最多タイのグランドスラム22勝目を飾って世界1位に返り咲いたジョコビッチは、2月27日付けのランキングでも1位をキープ。この結果、女子元世界1位のシュテフィ・グラフ(ドイツ/53歳)を抜き、ナンバー1通算在位期間歴代単独トップとなる378週の大記録を樹立した。
そんな35歳のレジェンドは1月のオーストラリアシーズンで左太ももを負傷し、全豪優勝以降はトーナメントに出場していなかった。それでも今週初めに応じたフランスの大手通信社『AFP』の取材では同箇所のケガの状態について「100%に近付いている」とコメントし、順調な回復ぶりをアピール。予定通り今週のドバイでカムバックを果たした。
この日の初戦はジョコビッチが序盤からウイナーを量産して主導権を握り、第4ゲームでブレークに成功。直後の第5ゲームでブレークバックを許したものの、続く第6ゲームで再びブレークを奪って第1セットを先取する。
ところが第2セットに入ると一転、今度は昨年12月にキャリアハイの97位をマークしたマシャクの巧みなバックハンドでのショットメイキングに苦戦を強いられ、第1ゲームから3ゲーム連取を許す苦しい展開に。そのままブレークを返すことができずセットオールに持ち込まれる。
ファイナルセットはジョコビッチが先行しながらもマシャクが粘りを見せ、互いに1つずつブレークを取り合ってタイブレークに突入。ここではジョコビッチが相手に1ポイントしか与えない完璧なプレーを見せ、2時間28分の接戦をものにした。
試合後のオンコートインタビューでジョコビッチは初めに見事な戦いぶりを見せたマシャクを「今日のトーマスは、確かに世界130位とは思えないプレーだった。彼は、僕にいろいろなトラブルを引き起こしていたよ」と称賛。そんななかでも何とか勝ち切れたことについて「僕は大事な場面でまた新たにギアを入れることができた」と振り返った。
一方でやはりブランク明けの試合は少々難しいと感じたともコメント。「僕は最高のテニスのレベルとクオリティ、準備を求めている。ここから体力的に良い状態になるまで持っていけると思う」としつつも、焦らずに調子を上げていきたいとして次のように語った。
「数週間は(左太ももの)ケガで苦しんだし、ラケットの持ち方にも慣れるまでは少し時間がかかった。ドバイに来る前はあまりテニスをしていなかったから、大会が進むにつれて、レベルを上げていきたいと思う」
2回戦では世界39位のタロン・フリークスポール(オランダ)と対戦するジョコビッチ。次戦もどんなプレーを見せてくれるのか注目だ。
文●中村光佑
【PHOTO】優勝のジョコビッチをはじめ、全豪オープン2023で熱戦を繰り広げた男子選手たちの厳選写真!