先月下旬に出場した男子テニスツアー「マイアミ・オープン」（ATP1000）で初のマスターズベスト８に進出し、キャリア初のトップ100入りを果たした世界ランク90位のクリストファー・ユーバンクス（アメリカ／26歳）が、母国のテニス専門チャンネル『Tennis Channel』に出演。今年１月に自身のSNSで第１子妊娠を発表し、出産後のツアー復帰を目指す意志を表明した元世界女王の大坂なおみ（現世界317位／25歳）のハードワークぶりを称賛した。

　先日ユーバンクスはかねてから親交がある大坂とメッセージのやり取りを行ない、米ロサンゼルスのコートで一緒に練習をしたという。その詳細について以下のように説明した。

「僕は、彼女（大坂）と一緒に練習することができたよ。僕は彼女に、『（大坂の自宅がある）ロサンゼルスに行くよ』と言ったんだ。それに対する彼女の最初の質問は『ラケットは持ってる？』だった。僕は『もちろん』って答えたよ。そうして僕たちは練習をする運びになった」
  　練習中の大坂の生き生きとした様子が印象的だったと明かすユーバンクスは「彼女はボールを非常にうまく打っていたよ」とコメント。出産を控えるなかでツアー復帰に向けてひたむきに努力を続ける姿に感銘を受けたと述べ、こう続けた。

「彼女は、出産後に自分の力を最大限に発揮できるよう、懸命に頑張っているし、本当にカムバックを望んでいるのだとわかる。彼女はやる気を見せている。彼女が復帰できれば多くのファンにとって素晴らしいものになると思う」

　昨年９月の「東レパンパシフィック・オープン」２回戦を腹痛により棄権して以降、ツアーではプレーしていない大坂は第１子妊娠を公表した際、「来年明けから皆さんに会えることを期待しています。2024年の全豪オープンには出場します」とツアー復帰への意欲を示していた。無論体調と相談しなければならないが、宣言通り来シーズンには元気な姿で公式戦のコートに戻ってこられることを多くのファンが待ち望んでいる。

文●中村光佑

【PHOTO】大坂なおみのサービス、ハイスピードカメラによる『30コマの超分解写真』