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海外テニス

シンデレラガール、ラドゥカヌがマドリード欠場で100位圏外へ…。全米優勝後では初の陥落<SMASH>

中村光佑

2023.04.27

最近ではSNSから距離を置くなどして不振からの脱却を模索していたラドゥカヌ。今度はケガによりツアー離脱を余儀なくされ、100位から陥落することになった。(C)Getty Images

最近ではSNSから距離を置くなどして不振からの脱却を模索していたラドゥカヌ。今度はケガによりツアー離脱を余儀なくされ、100位から陥落することになった。(C)Getty Images

 女子テニス界のニューヒロインとして注目を浴びている元世界ランク10位のエマ・ラドゥカヌ(イギリス/20歳/現85位)が、出場を予定していた現在開催中の「マドリード・オープン」(4月25日~5月7日/スペイン・マドリード/クレーコート/WTA1000)を右手の負傷により欠場すると発表した。

 マドリード・オープンの主催側は現地4月26日に大会公式ツイッター(@MutuaMadridOpen)を更新し、「エマ・ラドゥカヌ選手は右手負傷のため、マドリード・オープンを辞退することになりました」と報告。続けて「早期の回復を願っています」と綴った。

 ラドゥカヌと言えば2021年の全米オープンで予選から全てストレート勝ちを収めてグランドスラム(四大大会)初優勝を果たし、女子テニス界に衝撃を与えたことがファンの記憶にも新しい。だがそれ以降のツアー公式戦ではほとんど結果を残せておらず、23年シーズンに入ってからは度重なるケガや体調不良に苦しめられている。

 1月のASBクラシック(WTA250)では足首を負傷し、調整不足のまま臨んだ年内最初の四大大会「全豪オープン」では2回戦で敗退。2月の「ATXオープン」(WTA250)では扁桃炎に見舞われて出場辞退を余儀なくされた。
 
 先月初旬の「BNPパリバ・オープン」(WTA1000)ではベスト16に進出し復調の兆しを見せたものの、春の米国シリーズでは右手首の違和感に悩まされていたという。コンディションが心配された中でクレーシーズン初戦として参戦した先週の「ポルシェ・グランプリ」(ドイツ・シュツットガルト/インドアクレーコート/WTA500)では、1回戦で17年全仏オープン覇者のエレナ・オスタペンコ(ラトビア/22位)にストレート負けを喫していた。

 ラドゥカヌは今回のマドリード欠場により、同大会閉幕後に更新される世界ランキングで現在の85位から100位圏外へとさらに順位を落とすことが確定した。彼女がトップ100から外れるのは、21年全米優勝以降で初めてのことになる。

 長く暗いトンネルを抜け出せない状況が続いているのは、まだ若いラドゥカヌにとっても心底つらいものだろう。それでもいつかは明るい光が見えてくることを信じて、辛抱強く一日一日を過ごしてほしい。

文●中村光佑

【PHOTO】全米OP初優勝!快挙を成し遂げたエマ・ラドゥカヌの2021年を特集!
 

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