全仏オープンで起こった一大騒動は“女王”の心をも揺さぶったようだ。
現地6月4日に行なわれた女子ダブルス3回戦で、マリー・ボウズコワ/サラ・ソリベストルモ(チェコ/スペイン)組と加藤未唯/アルディラ・スチアディ(日本/インドネシア)組が対戦。その第2セットの第5ゲームで、まさかの事態が発生する。加藤が相手コート側へ軽く打ち込んだボールが、なんと相手ペアに渡そうと待機していたボールガールの頭部に直撃したのだ。
痛みや驚きで涙が止まらないボールガールに歩み寄り、謝意を示した加藤。最初は主審から加藤に警告が言い渡されたが、納得が行かないマリー・ボウズコワとサラ・ソリベストルモが執拗に抗議を続け、「わざとじゃない? 彼女は泣いているじゃない!」「血が出ているわよ。よく見てあげて」と迫った。スーパーバイザーらも協議に加わって、最終的に主審は加藤を失格処分とすると発表し、試合の中止を宣言したのである。
加藤はSNS上であらためて謝罪をしつつ、故意ではなかった点と大会側から賞金&ポイントの剥奪があった事実を明かした。選手仲間から加藤へ励ましやエールが続々と届く一方で、主審に食い下がった対戦ペアには手厳しい意見が相次いだ。「私たちは悪くない」と反発したものの、ふたりのSNSには批判のコメントが殺到。どれくらいの影響があったかは定かでないが、ペアは現地6日の準々決勝でストレート負けを喫している。
そんななか、米メディア『Sportskeeda』が伝えたのが、四大大会で通算18度の優勝を誇るマルチナ・ナブラチロワ氏のコメントだ。「元世界ランキング1位のナブラチロワも、ボウズコワとソリベストルの態度に失望している」と記し、女王が「まったく馬鹿げたルール解釈だわ。しかも対戦相手の失格を主張するなんて、恥でしかないわね」と糾弾する声を書き添えた。
さらにコメント欄に「2020年の全米オープンでノバク・ジョコビッチが失格になった時と同じじゃないか」と書き込んだフォロワーに対して、ナブラチロワ氏はきっぱりと私見を述べる。「ぜんぜん同じじゃないわ。分かっているでしょ? オレンジとリンゴくらい違う。カトウの打球はそんなに強いものじゃなかった」と擁護した。
翌5日の混合ダブルスで準決勝進出を果たした加藤は、失格を不服としてグランドスラムを提訴。プロテニス選手協会(PTPA)も「失格の判定は明らかに不当だった」との声明を出すなど、騒動は新たな展開をみせている。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】加藤未唯の球がボールガールの頭部を直撃…対戦ペアの抗議もあって失格処分となる一部始終
【画像】加藤組が協議するなか、ベンチで“ほくそ笑む”ボウズコワとソリベストルモ
【画像】世界に愛された“ロシアの妖精”マリア・シャラポワの「強く、美しい」厳選フォトを一挙公開!
現地6月4日に行なわれた女子ダブルス3回戦で、マリー・ボウズコワ/サラ・ソリベストルモ(チェコ/スペイン)組と加藤未唯/アルディラ・スチアディ(日本/インドネシア)組が対戦。その第2セットの第5ゲームで、まさかの事態が発生する。加藤が相手コート側へ軽く打ち込んだボールが、なんと相手ペアに渡そうと待機していたボールガールの頭部に直撃したのだ。
痛みや驚きで涙が止まらないボールガールに歩み寄り、謝意を示した加藤。最初は主審から加藤に警告が言い渡されたが、納得が行かないマリー・ボウズコワとサラ・ソリベストルモが執拗に抗議を続け、「わざとじゃない? 彼女は泣いているじゃない!」「血が出ているわよ。よく見てあげて」と迫った。スーパーバイザーらも協議に加わって、最終的に主審は加藤を失格処分とすると発表し、試合の中止を宣言したのである。
加藤はSNS上であらためて謝罪をしつつ、故意ではなかった点と大会側から賞金&ポイントの剥奪があった事実を明かした。選手仲間から加藤へ励ましやエールが続々と届く一方で、主審に食い下がった対戦ペアには手厳しい意見が相次いだ。「私たちは悪くない」と反発したものの、ふたりのSNSには批判のコメントが殺到。どれくらいの影響があったかは定かでないが、ペアは現地6日の準々決勝でストレート負けを喫している。
そんななか、米メディア『Sportskeeda』が伝えたのが、四大大会で通算18度の優勝を誇るマルチナ・ナブラチロワ氏のコメントだ。「元世界ランキング1位のナブラチロワも、ボウズコワとソリベストルの態度に失望している」と記し、女王が「まったく馬鹿げたルール解釈だわ。しかも対戦相手の失格を主張するなんて、恥でしかないわね」と糾弾する声を書き添えた。
さらにコメント欄に「2020年の全米オープンでノバク・ジョコビッチが失格になった時と同じじゃないか」と書き込んだフォロワーに対して、ナブラチロワ氏はきっぱりと私見を述べる。「ぜんぜん同じじゃないわ。分かっているでしょ? オレンジとリンゴくらい違う。カトウの打球はそんなに強いものじゃなかった」と擁護した。
翌5日の混合ダブルスで準決勝進出を果たした加藤は、失格を不服としてグランドスラムを提訴。プロテニス選手協会(PTPA)も「失格の判定は明らかに不当だった」との声明を出すなど、騒動は新たな展開をみせている。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】加藤未唯の球がボールガールの頭部を直撃…対戦ペアの抗議もあって失格処分となる一部始終
【画像】加藤組が協議するなか、ベンチで“ほくそ笑む”ボウズコワとソリベストルモ
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