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海外テニス

加藤未唯の相棒スチアディが“失格を主張した”対戦ペアに怒りの告発!「学校でスポーツマンシップを学べ」

THE DIGEST編集部

2023.06.08

今季のダブルスで好調を維持していた加藤(右)とスチアディ(左)。無念の敗退を余儀なくされたが、混合ダブルス準決勝では直接対決が実現した。(C)AFLO

今季のダブルスで好調を維持していた加藤(右)とスチアディ(左)。無念の敗退を余儀なくされたが、混合ダブルス準決勝では直接対決が実現した。(C)AFLO

 ともに失格処分となった相棒も黙ってはいなかった。

 現地6月4日、四大大会「全仏オープン」の女子ダブルス3回戦で、加藤未唯/アルディラ・スチアディ(日本/インドネシア)組はベスト8を懸けてマリー・ボウズコワ/サラ・ソリベストルモ(チェコ/スペイン)組と対戦。迎えた第2セットの第5ゲームだった。加藤が相手コートへ打ち込んだ球が、対戦ペアにボールを渡そうとしていたボールガールの頭部を直撃してしまう。

 突然の出来事に泣きじゃくる少女。主審は加藤に警告を言い渡し、加藤はすぐさまボールガールの元に向かって謝罪したが、この裁定に納得しなかったのが対戦ペアだ。ソリベストルモは「失格でしょ。わざとじゃない? 彼女は泣いているじゃない!」と食い下がり、ボウズコワは「血が出ているわよ。よく見てあげて」と主審をボールガールの元へ向かわせた。

 やがて大会のスーパーバイザーも現れて事態は混沌とし、結果的に判定は覆って加藤は失格処分を受け、試合は続行不能となった。さらに加藤は大会側から賞金とポイントを剥奪された事実を明かし、翌日になって提訴に踏み切ったと報告。プレーヤー仲間から励ましとエールが続々と届き、プロテニス選手協会も「不当なジャッジ」との声明を発表するに至った。

 失格が確定して涙に暮れる加藤をずっと抱きしめ、慰めていたのがパートナーのスチアディだ。地元インドネシアのメディア『indosport.com』は「全仏オープンで不運に見舞われたスチアディがライバルチームの暴挙を告発」と題して特集記事を掲載。そのなかで、スチアディが自身のインスタグラム「ストーリー」に投稿した怒りのメッセージを紹介している。

 スチアディはコートでの一部始終を収めた動画を添付したうえで、「何が起こったのかと知りたい人がいるなら、まずこの映像をよく見てください」と綴り、「彼女たち(ボウズコワとソリベストル)が実際になんと言っていたのかは分からないけど、これを見る限り、彼女たちは間違いなく学校に行って、イチからスポーツマンシップを学ぶべきよ」と断じた。
 
 ボウズコワ/ソリベストル組への批判は止まず、両選手のSNSには合わせて1万件近い抗議の声が寄せられているという。それでもソルベストルは「悪いのは私たちじゃない。最終的にジャッジしたのはスーパーバイザーだ」と反論し、「ボールはビデオで見られるものの2倍の強さだった」などと主張した。

 女子ダブルスで無念の敗退となった加藤とスチアディだが、ともに混合ダブルスで勝ち上がり、現地6月7日の準決勝で対峙した。結果は加藤組のストレート勝ち。ファイナル進出を決めた加藤をスチアディは熱い抱擁で祝福した。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】加藤未唯の球がボールガールの頭部を直撃…対戦ペアの抗議もあって失格処分となる一部始終

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