一大騒動の渦中にあったふたりが笑顔で再会だ。

　四大大会「全仏オープン」の混合ダブルスでキャリア初のグランドスラム優勝を飾った加藤未唯が、現地６月９日にツイッターを更新。試合中に打球を頭部にぶつけて泣かせてしまったボールガールとのツーショット写真を掲載した。

　ハプニングが起きたのは、６月４日だった。加藤はアルディラ・スチアディ（インドネシア）と組んで臨んだ女子ダブルス３回戦で、マリー・ボウズコワ／サラ・ソリベストルモ（チェコ／スペイン）組と対戦。第２セット第５ゲームで加藤が相手コート側へ軽くボールを打ち込んだところ、それがサービス用のボールを相手ペアに渡そうとスタンバイしていたボールガールの頭部を直撃してしまう。

　痛みとショックで過呼吸のようになり、涙が止まらなくなった少女。加藤は歩み寄って謝意を示したが、大会側は危険行為とみなして失格処分を言い渡した。主審は当初警告を言い渡したものの、対戦ペアが執拗に抗議したことを受け、スーパーバイザーとレフェリーも登場。協議を重ねた末に、厳しい裁定を下したのだ。
  　賞金とポイントまで剥奪された加藤は、大会側の判定を不服として提訴を決意。その後は気持ちを切り替えて混合ダブルスで快進撃を続け、見事優勝を飾った。その表彰式のスピーチでも少女の状況を気遣っていたが、今回元気な姿で再会できたようだ。

　加藤は、「あなたが元気にボールガールとしてボランティア活動を続けていると聞いて嬉しく思います。本当にハッピーです。私が贈ったギフトも喜んでもらえればと思いますし、また会える日を楽しみにしています。幸運を祈っています！」と綴り、少女の肩を優しく抱く笑顔のショットを添えた。

　投稿をチェックしたフォロワーからは称賛する声が続出。「なんて感動的な一枚だ！」「愛すべきは日本人選手。彼らはいつだってスポーツに敬意を払う」「素晴らしい振る舞いだ、ミユ！」「ボールガールにとっても大きな救いだね」「最高のスポーツマンシップ」「彼女こそが真の勝者だ」など、コメント欄は大きな賑わいをみせている。

構成●THE DIGEST編集部

【画像】加藤未唯が泣かせてしまったボールガールと再会！ 肩を抱く笑顔の２ショットを公開

【動画】加藤未唯の球がボールガールの頭部を直撃…対戦ペアの抗議もあって失格処分となる一部始終

【画像】加藤組が協議するなか、ベンチで"ほくそ笑む"ボウズコワとソリベストルモ