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海外テニス

「全仏OP屈指のストーリーだ!」加藤未唯の混合初Vが海外メディアで大反響!失格を乗り越えたヒロインが感謝のメッセージ『Special Thank You!』

THE DIGEST編集部

2023.06.09

全仏OP混合ダブルスで初優勝を飾った加藤(右)はコンビを組んだブッツ(左)とガッツポーズ。(C)REUTERS/AFLO

全仏OP混合ダブルスで初優勝を飾った加藤(右)はコンビを組んだブッツ(左)とガッツポーズ。(C)REUTERS/AFLO

 現地6月8日、フランス・パリで開催されたテニスの全仏オープン混合ダブルス決勝は加藤未唯/ティム・プッツ(ドイツ)組がビアンカ・アンドレースク(カナダ)/マイケル・ビーナス(ニュージーランド)組と対戦。4-6、6-4の1-1から第3セットは激戦の末に10ポイント先取のタイブレークを10-6で制し、四大大会初制覇を達成した。28歳の日本人は優勝スピーチで「精神的に苦しかったが、多くの温かいメッセージが支えになった」と涙ぐみながら述べた。

 加藤は女子ダブルス3回戦の第2セット途中、プレーが途切れたタイミングで相手コートにボールを返したが、これがボールガールの頭部に直撃。少女は号泣し、加藤は歩み寄って謝罪した。一度は警告と判断されたが、対戦ペアのマリー・ボウズコワ(チェコ)/サラ・ソリベストルモ(スペイン)組が抗議。最終的に裁定が覆り、失格となった。

 この騒動はテニス関係者らに大きな波紋を広げた。厳しすぎる処罰に現役選手からも「クレイジーな決断だ」と加藤を擁護する声が多数上がったほど。四大大会で通算18度の優勝を誇るレジェンド女王マルチナ・ナブラチロワ氏はボウズコワ/ソリベストルモ組が執拗に抗議した態度を非難。「大変失望している」と話すと、「馬鹿げたルール解釈だわ。しかも対戦相手の失格を主張するなんて、恥でしかないわね」と糾弾するコメントを寄せている。

 周囲が騒ぐ一方で、加藤は混合ダブルスで快進撃を続けた。失意からはい上がり、頂点を掴んだ日本人プレーヤーに海外メディアも放ってはいなかった。豪メディア『7News』は「ミユ・カトウが最後に笑った」と報じ、「カトウは全仏オープンの混合ダブルスでタイトルを獲得し、ダブルスで物議を醸した失格の悔しさを払拭した」と初優勝を称えた。
 
 海外テニスの専門メディア『The Tennis Letter』は、この勝利を「今大会のストーリーだ!」という記事を配信した。「失格」という汚名を着せられた日本人について「ミユ・カトウは素晴らしい形で正義を得たが、それでも十分なものではなかったかもしれない。だが、カトウとパートナーのティム・プッツが温かい抱擁を交わす…。これが今大会のストーリーだ」と2人が優勝カップを掲げた姿に喝采を送っている。

 激闘を終えた加藤は試合後、公式ツイッターとインスタグラムにそれぞれ英文で「多くのサポートをしてくれた皆様に『Special Thank You!』」と感謝の言葉を発表。「私は目標を達成しました!皆さんは私の気持ちを高めてくれたので、集中力を高め、ベストなプレーをすることができました!暗闇の中でも、ひと筋の光があなたを究極のゴールへと導いてくれますように!前向きに、あきらめずに頑張ってください!加藤未唯」と未来を見据えたメッセージを発している。

構成●THE DIGEST編集部

【画像】”失格”の悲劇を乗り越え、全仏OP初タイトル!加藤未唯が感謝のメッセージ

【動画】加藤未唯が全仏OP初タイトルの瞬間&球がボールガールを直撃!無念の失格処分となる一部始終

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