男子テニス元世界ランク1位で昨年9月に現役を引退したロジャー・フェデラー氏(スイス)が、イギリスのニュースメディア『inews』のインタビューに登場。先日の「全仏オープン」で男子選手史上最多となる四大大会23度目の優勝を成し遂げた宿命のライバル、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/現世界1位)に向け、祝福の言葉を送った。
今季のクレーシーズンは右ヒジのケガの影響で苦戦を強いられたジョコビッチ。状態が心配されていた中で迎えた全仏では持ち前の粘り強さを発揮して勝ち上がっていった。
準決勝では成長著しい20歳のカルロス・アルカラス(スペイン/大会時1位/現2位)に勝利すると、決勝では昨シーズンだけで2度の四大大会決勝進出(全仏と全米)を果たしたキャスパー・ルード(ノルウェー/現4位)をストレートで撃破。今をときめく若手を次々と連破し、2年ぶり3度目となる全仏優勝を飾った。
四大大会20勝を誇る“テニス界の英雄”も、再び新たな歴史の1ページを刻んだ36歳の鉄人を手放しに称賛している。『inews』はフェデラー氏がジョコビッチに送った祝福の言葉を以下のように紹介した。
「ノバクが成し遂げたことは信じられないことだ。正直言って今回の偉業は、テニスだけでなくスポーツ界全体にとって素晴らしい功績だ。セレナ・ウィリアムズ、僕やラファエル・ナダル、そして今回、四大大会23勝目を挙げたノバク・ジョコビッチのように、テニスというスポーツが自らの歴史を刻み、その中に新たな記録を加え続けるのは素晴らしいことだ。テニス界、ファン、そして選手たちにとっても、素晴らしい瞬間だ」
男子テニスでは四大大会の優勝回数において元世界王者のピート・サンプラス氏(アメリカ/51歳)が残した14回を超えるプレーヤーは誰もいないだろうと言われてきた。ところがテニス界の一時代を築いたフェデラー氏、ナダル、ジョコビッチの“ビッグ3”は、それぞれがサンプラス氏を凌駕する20度以上の優勝を経験している。1度でも頂点に立つことが難しい最高峰の舞台でこれだけ多くのタイトルを獲得しているのは、良い意味で“異常な功績”と言えるだろう。
そうした事実を踏まえつつナダル、ジョコビッチの2人としのぎを削った現役時代を回顧したフェデラー氏は、改めてジョコビッチが36歳という年齢で、23度目のグランドスラム優勝というとてつもない偉業を達成したことに、ただただ驚いていると語った。
「僕がツアーデビューした時には、サンプラスが四大大会を14回制していたのを覚えている。そしてほとんどの人がその数字が永遠に残ると思っていた。ところがその後は(僕ら3人が)15回、17回と重ねていき、まず僕が20回まで伸ばした。 今ではラファが22回、ノバクが23回となっている。しばらくこれらの数字は他の選手に抜かれそうにない。
多くの人が忘れているが、ノバクはもうロッカールームにいても最も若い男ではない。だが彼は実年齢より若く見えるし、若い人がやるようなことを全てやっている。でもそれは簡単なことじゃない。23度目のGS優勝は信じられないし、僕はその瞬間を見てこれ以上ないほど幸せな気持ちになった」
確かに“誰がジョコビッチを止められるのか?”と問われれば、その答えを見つけるのは非常に困難である。この先もまだまだ四大大会での優勝記録を伸ばしていくかもしれない。
文●中村光佑
【PHOTO】優勝を果たしたジョコビッチはじめ全仏オープン2023で奮闘する男子選手たちの厳選写真!
今季のクレーシーズンは右ヒジのケガの影響で苦戦を強いられたジョコビッチ。状態が心配されていた中で迎えた全仏では持ち前の粘り強さを発揮して勝ち上がっていった。
準決勝では成長著しい20歳のカルロス・アルカラス(スペイン/大会時1位/現2位)に勝利すると、決勝では昨シーズンだけで2度の四大大会決勝進出(全仏と全米)を果たしたキャスパー・ルード(ノルウェー/現4位)をストレートで撃破。今をときめく若手を次々と連破し、2年ぶり3度目となる全仏優勝を飾った。
四大大会20勝を誇る“テニス界の英雄”も、再び新たな歴史の1ページを刻んだ36歳の鉄人を手放しに称賛している。『inews』はフェデラー氏がジョコビッチに送った祝福の言葉を以下のように紹介した。
「ノバクが成し遂げたことは信じられないことだ。正直言って今回の偉業は、テニスだけでなくスポーツ界全体にとって素晴らしい功績だ。セレナ・ウィリアムズ、僕やラファエル・ナダル、そして今回、四大大会23勝目を挙げたノバク・ジョコビッチのように、テニスというスポーツが自らの歴史を刻み、その中に新たな記録を加え続けるのは素晴らしいことだ。テニス界、ファン、そして選手たちにとっても、素晴らしい瞬間だ」
男子テニスでは四大大会の優勝回数において元世界王者のピート・サンプラス氏(アメリカ/51歳)が残した14回を超えるプレーヤーは誰もいないだろうと言われてきた。ところがテニス界の一時代を築いたフェデラー氏、ナダル、ジョコビッチの“ビッグ3”は、それぞれがサンプラス氏を凌駕する20度以上の優勝を経験している。1度でも頂点に立つことが難しい最高峰の舞台でこれだけ多くのタイトルを獲得しているのは、良い意味で“異常な功績”と言えるだろう。
そうした事実を踏まえつつナダル、ジョコビッチの2人としのぎを削った現役時代を回顧したフェデラー氏は、改めてジョコビッチが36歳という年齢で、23度目のグランドスラム優勝というとてつもない偉業を達成したことに、ただただ驚いていると語った。
「僕がツアーデビューした時には、サンプラスが四大大会を14回制していたのを覚えている。そしてほとんどの人がその数字が永遠に残ると思っていた。ところがその後は(僕ら3人が)15回、17回と重ねていき、まず僕が20回まで伸ばした。 今ではラファが22回、ノバクが23回となっている。しばらくこれらの数字は他の選手に抜かれそうにない。
多くの人が忘れているが、ノバクはもうロッカールームにいても最も若い男ではない。だが彼は実年齢より若く見えるし、若い人がやるようなことを全てやっている。でもそれは簡単なことじゃない。23度目のGS優勝は信じられないし、僕はその瞬間を見てこれ以上ないほど幸せな気持ちになった」
確かに“誰がジョコビッチを止められるのか?”と問われれば、その答えを見つけるのは非常に困難である。この先もまだまだ四大大会での優勝記録を伸ばしていくかもしれない。
文●中村光佑
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