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海外テニス

元世界10位のシャポバロフがツアー離脱を示唆「北米シーズンを欠場するかもしれない」<SMASH>

中村光佑

2023.07.10

長らくヒザの痛みを抱えているシャポバロフは、今月末から始まる北米ハードシーズンを欠場する可能性について言及した。(C)Getty Images

長らくヒザの痛みを抱えているシャポバロフは、今月末から始まる北米ハードシーズンを欠場する可能性について言及した。(C)Getty Images

 現在開催中のテニス四大大会「ウインブルドン」の男子シングルスでベスト8進出を逃した元世界ランク10位のデニス・シャポバロフ(カナダ/現29位)が、4回戦後の記者会見に登場。ヒザのケガを理由として当面の間ツアーを離れる可能性を示唆した。

 ダイナミックなフォアハンドや、強烈なサービスを武器に躍動感あふれるテニスでファンを魅了し続けている24歳のシャポバロフ。ところがここ最近はヒザに痛みを抱えながらプレーしている影響もあり、今季はまだツアー大会でもベスト8以上に進出できていない。

 それでも今回のウインブルドンでは2021年の同大会で四大大会初の4強入りを果たした経験を生かしてベスト16へ到達。だが現地9日に行なわれたロマン・サフィウリン(ロシア/92位)との4回戦では第1セットを奪いながらも思うように主導権を握れず、6-3、3-6、1-6、3-6の逆転で敗れた。

 試合後の会見でシャポバロフは初めに勝者のサフィウリンを素直に称えながらも、長らく抱えているヒザの痛みにより「動きが妨げられた」とコメント。さらには体調不良にも見舞われたとも明かしつつ、次のように敗戦の弁を口にした。

「1回戦でヒザの痛みが出なかったのはうれしいけど、同時に(ヒザの痛みを抱えながら)テニスをするのは難しい。それが起きたことはショックではない。完全なリハビリをやっていないからね。でも今日の結果は残念だよ。今日は良いテニスをしていたし、準々決勝に進むチャンスもあった。風邪をひいていたことも、助けにはならなかった」
 
 現状では手術が必要ない場合でもヒザの回復に2か月間ほどかかるとみているシャポバロフは今後のプランについて「今すぐ離脱するかもしれないが、まだわからない。チームと話し合うよ」と回答。来月母国で開催される「ナショナル・バンク・オープン」(8月7日~13日/カナダ・モントリオール/ATP1000)を含め今月末から始まる北米ハードシーズンの全試合欠場も視野に入れていると明かした。

 続けて今回のウインブルドンを「まずまずの成績だった」と総括したシャポバロフは複雑な面持ちを見せながらもこう続けた。

「全仏では3回戦に進出して、ここ(ウインブルドン)では4回戦まで進んだことで、十分なランキングポイントを獲得できたと思う。でもまた、重要かつプレーするのが大好きな北米シーズンを欠場するかもしれない。つらいけど、残念なことにそれが人生なんだ」

 海外メディア『UBITENNIS』によると、シャポバロフは現在のヒザの状況について「今は言わないでおきたいが、炎症がさらなる(ヒザの)痛みを引き起こすということを理解している」と説明したという。まだまだキャリアは長いだけに、とにかく今は無理をせず回復に努めてもらいたいものだ。

文●中村光佑

【PHOTO】シャポバロフはじめウインブルドン2023で熱戦を繰り広げた男子選手たちの厳選写真を公開!

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