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海外テニス

「私は耐えられない!」衝撃の“証拠隠滅”に猛抗議→涙の棄権で中国テニス選手が怒りの叫び! 加藤未唯の失格騒動にも言及

THE DIGEST編集部

2023.07.20

無念の棄権を余儀なくされたジャン。世界中から届いた激励の言葉に謝意を示した。(C)Getty Images

無念の棄権を余儀なくされたジャン。世界中から届いた激励の言葉に謝意を示した。(C)Getty Images

 世界中から同情の声が集まっている。渦中の女子プロテニスプレーヤー、張帥(ジャン・シューアイ/中国)が自身のSNSで悲痛な想いを明かした。

 事の発端は現地7月18日、ブダペストで開催されたWTAツアー「ハンガリアン・グランプリ」の女子シングルス1回戦だ。世界ランク45位のジャンは、地元ハンガリーの新鋭で同ランク548位のアマリッサ・トートと対戦した。その第1セット、5-5で迎えた第11ゲームにハプニングが起きる。

 15―15からジャンの打ち込んだフォアハンドのクロスが、相手コートのサイドライン際をかすめる。かなり際どかったが、審判は近くまで歩み寄って確認するとアウトを宣告。それでも、ボールのマークがラインにかかっていると信じるジャンとスタッフたちは猛抗議。スーパーバイザーも登場して押し問答が5分近く続くなか、対戦相手であるトートを支持する地元ファンが大ブーイングをジャンに浴びせた。

 ひとまず試合は再開されて、ジャンは直後のポイントを落とす。すると、トートが先のプレーでライン際についたボールマークの元に近づいて、さらっと足をはらって痕を消し去った。ジャンは「待って待って! マークを消さないで! どういうつもり? 何をやっているの?」と叫んだがあとの祭り。動揺したジャンはこのゲームをブレイクされて、セットカウント5-6と追い込まれる。

 ベンチに座って呼吸を整えようとするジャンだったが、度重なるブーイングもあって一種のパニック状態に陥ってしまう。涙を浮かべながら試合続行が不可能だと伝え、審判とトートと握手を交わしてコートを去った。その際、ジャンは観客を指さしてなにかしらの言葉を発し、ワイルドカードによるWTA初出場で初勝利を挙げたトートは、派手なガッツポーズで喜びを爆発させた。会場が大盛り上がりをみせたのは言うまでもない。

 数多のファンや女子テニス仲間などから激励のメッセージを受け取ったジャンは、その日のうちに中国版ツイッターの「ウェイボー」を更新。「練習の努力がすべて無駄になった。ライン際のぎりぎりを狙えるように練習してきたのに、ラインに触れてもアウトと判定されるなんて…」と嘆き、「試合後、多くのファンや選手から温かいメッセージをもらいました! 本当にありがとう!」と感謝の気持ちを伝えた。
 
 そして、「選手というのは本当に大変です」と続ける。「サポートしてくれる少女にボールを渡す時も慎重にやらないと、少し強く打っただけで罰金を科せられてしまう」と、全仏オープンで日本の加藤未唯が直面した問題に言及。さらに「ラケットを落としてもスピードが速くて力が加わっていれば、違反行為と見なされるのだから」と、ウインブルドンでの出来事も引用した。

 最後にジャンは「いじめられるくらいは我慢できます。でも、自分に教養がないかのように非難されるのは耐えられない」と訴え、「あんな状況に遭遇して、怒っていいのか怒らないほうがいいのか、教えてほしい」と問いかけた。

 返信欄には3000件近いコメントが殺到。「君は最後までフェアプレーだった」「あなたを誇りに思います」「怒っていいさ!感情を解放するんだ!」「この涙はきっと無駄にならないよ」「WTAとトートはジャンに謝罪しろ!」など、ファンからさまざまな声が寄せられている。

構成●THE DIGEST編集部

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