2度の出産を経験した元世界ランク1位のキャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)が、現在開催中の女子テニスツアー「ナショナルバンク・オープン」(8月7日~13日/カナダ・モントリオール/ハードコート/WTA1000)で約3年7か月ぶりに現役復帰。現地8日に行なわれた1回戦で予選勝者のキンバリー・ビレル(オーストラリア/114位)を6-2、6-2で下し、見事復帰戦を白星で飾った。
シングルスでツアー30勝を挙げるなどトッププレーヤーとして活躍したウォズニアッキ。四大大会では優勝になかなか手が届かない状況が続いていたが、27歳で出場した18年全豪でついに悲願のグランドスラムタイトルを獲得した。しかしその後はケガの影響で徐々に低迷。3回戦で敗退した20年全豪をもって現役生活に終止符を打った。
そんな彼女がテニス界を驚かせたのは今年6月末のことだった。米ファッション雑誌『VOGUE』に寄稿したウォズニアッキは、その中で現役復帰を正式に表明。同時にモントリオール大会と23年最後の四大大会「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク)に出場する予定だと明かしていた。そして先月初旬には両大会に本戦ワイルドカード(主催者推薦)での参戦が決定し、ファンからも注目が集まっていた。
久しぶりの公式戦の舞台、コートに戻ってこられた喜びを胸に、33歳の元女王が圧巻のパフォーマンスで観客を魅了した。序盤から攻撃的なテニスでウイナーを量産したウォズニアッキは、ビレルのサービスゲームを4度破って第1セットを先取。勢いそのままに第2セットでも第5ゲームから立て続けに4ゲームを奪い、1時間37分でストレート勝利を収めた。
長いブランクがあったとは思えないプレーで約3年半ぶりのツアー勝利を手にしたウォズニアッキ。試合後の会見では「自分に何を期待していいのかわからなかった」としつつ以下のように語った。
「長い間試合をしていなかったから、コートに立った時に何が起こるのか見当もつかなかった。今日はミスをしても落胆しないこと、いいショットを打っても興奮しすぎないことが大事だった。感情のバランスを取るような感じね。今日のプレーにはとても満足している。長く試合をしていないと、間違いなく勝つのは簡単じゃないわ」
とりわけ体力面が心配だったというウォズニアッキは、ひとまず1試合を無事に戦い終えたことに安心感を抱いたという。
「私はいつもフィットネストレーニングに一生懸命で、体型を維持しようと頑張ってきた。でも、試合となるとまた違ってくる。練習で試合の感覚は再現できないから、自分の身体が持ちこたえたことに満足している」
「特に今日は急に暑くなったように感じて、太陽も出てきたから、私は顔を上げながら『今はアイスパックを求めるべきではない。少し新鮮な気持ちでプレーする必要がある』と言い聞かせた。自分としてはうまくいったと思うから満足しているわ」と改めて喜びを表現した。
勝ったウォズニアッキは2回戦でウインブルドン女王のマルケタ・ボンドルソワ(チェコ/10位)と対戦する。現在のトップ選手を相手にどんなプレーを見せてくれるのか、非常に楽しみな一戦だ。
文●中村光佑
【PHOTO】ウォズニアッキ、シャラポワ、キレレンコら世界のテニスシーンを彩った「美女プレーヤー」たち!
シングルスでツアー30勝を挙げるなどトッププレーヤーとして活躍したウォズニアッキ。四大大会では優勝になかなか手が届かない状況が続いていたが、27歳で出場した18年全豪でついに悲願のグランドスラムタイトルを獲得した。しかしその後はケガの影響で徐々に低迷。3回戦で敗退した20年全豪をもって現役生活に終止符を打った。
そんな彼女がテニス界を驚かせたのは今年6月末のことだった。米ファッション雑誌『VOGUE』に寄稿したウォズニアッキは、その中で現役復帰を正式に表明。同時にモントリオール大会と23年最後の四大大会「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク)に出場する予定だと明かしていた。そして先月初旬には両大会に本戦ワイルドカード(主催者推薦)での参戦が決定し、ファンからも注目が集まっていた。
久しぶりの公式戦の舞台、コートに戻ってこられた喜びを胸に、33歳の元女王が圧巻のパフォーマンスで観客を魅了した。序盤から攻撃的なテニスでウイナーを量産したウォズニアッキは、ビレルのサービスゲームを4度破って第1セットを先取。勢いそのままに第2セットでも第5ゲームから立て続けに4ゲームを奪い、1時間37分でストレート勝利を収めた。
長いブランクがあったとは思えないプレーで約3年半ぶりのツアー勝利を手にしたウォズニアッキ。試合後の会見では「自分に何を期待していいのかわからなかった」としつつ以下のように語った。
「長い間試合をしていなかったから、コートに立った時に何が起こるのか見当もつかなかった。今日はミスをしても落胆しないこと、いいショットを打っても興奮しすぎないことが大事だった。感情のバランスを取るような感じね。今日のプレーにはとても満足している。長く試合をしていないと、間違いなく勝つのは簡単じゃないわ」
とりわけ体力面が心配だったというウォズニアッキは、ひとまず1試合を無事に戦い終えたことに安心感を抱いたという。
「私はいつもフィットネストレーニングに一生懸命で、体型を維持しようと頑張ってきた。でも、試合となるとまた違ってくる。練習で試合の感覚は再現できないから、自分の身体が持ちこたえたことに満足している」
「特に今日は急に暑くなったように感じて、太陽も出てきたから、私は顔を上げながら『今はアイスパックを求めるべきではない。少し新鮮な気持ちでプレーする必要がある』と言い聞かせた。自分としてはうまくいったと思うから満足しているわ」と改めて喜びを表現した。
勝ったウォズニアッキは2回戦でウインブルドン女王のマルケタ・ボンドルソワ(チェコ/10位)と対戦する。現在のトップ選手を相手にどんなプレーを見せてくれるのか、非常に楽しみな一戦だ。
文●中村光佑
【PHOTO】ウォズニアッキ、シャラポワ、キレレンコら世界のテニスシーンを彩った「美女プレーヤー」たち!