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海外テニス

元世界4位が全米でのマリーの躍進を予想「手術後初のグランドスラム2週目進出を信じている」<SMASH>

中村光佑

2023.08.24

元世界4位のコンタ(左)は、マリー(右)の現状について「やりたいプレーができる状態に戻っている」と見る。全米での2週目進出を予想した。(C)Getty Images

元世界4位のコンタ(左)は、マリー(右)の現状について「やりたいプレーができる状態に戻っている」と見る。全米での2週目進出を予想した。(C)Getty Images

 2021年12月に現役を引退した女子テニス元世界ランク4位のヨハンナ・コンタ氏(イギリス/32歳)が母国のスポーツメディア『Express Sport』のインタビューに登場。臀部のケガからの復活を遂げた同郷の元世界王者アンディ・マリー(現37位)に言及し、28日に開幕する今季最後の四大大会「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)における久々のグランドスラム2週目進出を信じていると語った。

 ここ最近はツアー大会で安定した結果を残している36歳のマリー。昨季はシドニーとシュツットガルトの2大会で決勝に進出し、今季もドーハで準優勝、下部大会で3度優勝するなど、依然として衰え知らずのプレーを見せ続けている。今月初旬のマスターズ1000大会「ナショナルバンク・オープン」でもベスト16まで勝ち上がり、一時800位台まで落としていたランキングも現在は37位と驚異的なカムバックを遂げた。

 一方で最高峰の四大大会では苦戦が続いている。直近で2週目まで勝ち残ったのは、準々決勝でサム・クエリー(アメリカ/当時28位)にフルセットで敗れた17年ウインブルドンが最後だ。ただ人工関節挿入の大手術を余儀なくされたマリーにとって、5セットマッチを戦い抜くのは至難の業である。現役で活躍し続けているだけでも本当に頭が下がるばかりだ。

 ナショナルバンクOPの3回戦を腹部の負傷で棄権したマリーは、先週もエントリーしていた「ウェスタン&サザン・オープン」(ATP1000)の出場を辞退し、全米の参戦可否も懸念されているのが現状だ。
 
 そんな中でもコンタ氏は「体調が万全であれば世界のトッププレーヤーに挑戦できると思う。全米で股関節手術後初めてとなるグランドスラム2週目進出も信じている」と、数々の苦難を乗り越えてきた“不屈の男”に大きな期待を寄せている。さらにこう続けた。

「マリーがやりたいプレーができる状態に戻っているのを見ること、そして彼自身が言ったように、その状況下で世界最高の選手たちに挑戦することは、大きな大会に出場する全ての選手に対して求められる最大のことだと思う。選手たちが身体的に健康で、レベルが上がり始めていて、より安定しているように見えるなら、それこそが彼らが望むものよ」

「彼がコート上でアンディらしくいられるのは、ひとえに彼のフィジカルの強さや粘り強さのおかげだと思うし、彼は本当にタフに試合を戦い抜いている。彼は今、そのようなことができる状況にいるし、試合を重ねるごとにそれを続けてできるようになっていると感じる。四大大会の2週目で彼のプレーが見られないだろうと言われる理由がわからないけど、どうなるか見てみよう」

 グランドスラム初優勝を達成した思い出の全米でどんなプレーを見せてくれるか。2週目にマリーの名前が残っていることを願ってやまない。

文●中村光佑

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