男子テニスツアー「珠海選手権」(9月20日~26日/中国・珠海/ハードコート/ATP250)は現地26日にシングルス決勝を実施。第8シードの西岡良仁(世界ランク46位)は第1シードのカレン・ハチャノフ(ロシア/同15位)に6-7(2)、1-6のストレートで敗れ、ツアー3勝目を逃した。
今シーズンは全豪オープンと全仏オープンのグランドスラム(四大大会)2大会でベスト16に進み、7月にはキャリア初のトップ30入りを達成した西岡。だがその他のツアー公式戦では早期敗退が目立ち、今夏の北米ハードシリーズでは全米オープンを含めわずか1勝にとどまっていた。
そんな中で迎えた今大会、西岡は最近の不調が嘘のように安定したプレーで勝ち上がった。
テレンヌ・アトマヌ(フランス/147位)との1回戦を逆転で突破すると、ロイド・ハリス(南アフリカ/149位/元31位)、ヤン-レナード・ストルフ(ドイツ/22位)、アスラン・カラチェフ(ロシア/52位)といった実力者3人を立て続けに撃破。決勝では今年1月の全豪4回戦で0-6、0-6、6-7(4)の完敗を喫したハチャノフとのリベンジマッチを迎えた。
西岡は強打を軸に攻めてくるハチャノフに粘り強いテニスで応戦するも、第5ゲームで先にブレークを献上してしまう。それでも第7ゲームでは正確なリターンとストロークでハチャノフのミスを引き出してブレークバックに成功。その後は両者一歩も譲らずタイブレークに突入したが、ここではハチャノフの力強いショットに押され、69分にも及ぶ接戦の末に第1セットを落とす。
第2セットに入ってから疲労の色が濃くなった西岡はプレーに精彩を欠き、1ゲームしか奪えずに1時間42分で敗戦。昨年9月の「韓国オープン」(ATP250)以来約1年ぶりとなるツアー3勝目はお預けとなった。
27日には28歳の誕生日を迎えた西岡。27歳最後の日を優勝で飾れずも、試合後の表彰式では充実の表情で今大会を振り返った。
「優勝したカレンを祝福したい。今日は全力を尽くしたけど、追いつくことはできなかった。それでもコートで全てを出してきたから、悔いはない。素晴らしい1週間を過ごせた。今日が27歳最後の日で、結果としては少々残念だったけど、ここでは素晴らしい時を過ごせた」
一方、背中の疲労骨折からの復帰2戦目で、2018年11月の「パリ・マスターズ」(ATP1000)以来実に約5年ぶりとなるツアー5勝目を手にしたハチャノフは、170センチと小柄ながらもツアーで戦い続ける西岡に対し、独特の表現を交えて称賛の言葉を送った。
「準優勝おめでとう。君と対戦する時は"ああ…卓球をやる時のようにコートをたくさん走り回らないといけないんだな、タフな試合になるんだろうなあ"と思っちゃうよ。君の幸運を祈っている。君はツアーで最も礼儀正しくて親切な人だ。君とコートで一緒にプレーできるのはいつも素晴らしいことだよ」
苦戦が続いていた西岡にとって今大会は自信を取り戻すきっかけとなったことだろう。休む間もなく出場する今週の「中国オープン」(9月28日~10月4日/中国・北京/ハードコート/ATP500)でも活躍を期待したい。
文●中村光佑
【動画】西岡良仁対ハチャノフの「珠海選手権決勝」ハイライト
【PHOTO】西岡良仁、ダニエル太郎らが奮戦! デビスカップ2023「日本対ポーランド」熱闘スナップ集!
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テレンヌ・アトマヌ(フランス/147位)との1回戦を逆転で突破すると、ロイド・ハリス(南アフリカ/149位/元31位)、ヤン-レナード・ストルフ(ドイツ/22位)、アスラン・カラチェフ(ロシア/52位)といった実力者3人を立て続けに撃破。決勝では今年1月の全豪4回戦で0-6、0-6、6-7(4)の完敗を喫したハチャノフとのリベンジマッチを迎えた。
西岡は強打を軸に攻めてくるハチャノフに粘り強いテニスで応戦するも、第5ゲームで先にブレークを献上してしまう。それでも第7ゲームでは正確なリターンとストロークでハチャノフのミスを引き出してブレークバックに成功。その後は両者一歩も譲らずタイブレークに突入したが、ここではハチャノフの力強いショットに押され、69分にも及ぶ接戦の末に第1セットを落とす。
第2セットに入ってから疲労の色が濃くなった西岡はプレーに精彩を欠き、1ゲームしか奪えずに1時間42分で敗戦。昨年9月の「韓国オープン」(ATP250)以来約1年ぶりとなるツアー3勝目はお預けとなった。
27日には28歳の誕生日を迎えた西岡。27歳最後の日を優勝で飾れずも、試合後の表彰式では充実の表情で今大会を振り返った。
「優勝したカレンを祝福したい。今日は全力を尽くしたけど、追いつくことはできなかった。それでもコートで全てを出してきたから、悔いはない。素晴らしい1週間を過ごせた。今日が27歳最後の日で、結果としては少々残念だったけど、ここでは素晴らしい時を過ごせた」
一方、背中の疲労骨折からの復帰2戦目で、2018年11月の「パリ・マスターズ」(ATP1000)以来実に約5年ぶりとなるツアー5勝目を手にしたハチャノフは、170センチと小柄ながらもツアーで戦い続ける西岡に対し、独特の表現を交えて称賛の言葉を送った。
「準優勝おめでとう。君と対戦する時は"ああ…卓球をやる時のようにコートをたくさん走り回らないといけないんだな、タフな試合になるんだろうなあ"と思っちゃうよ。君の幸運を祈っている。君はツアーで最も礼儀正しくて親切な人だ。君とコートで一緒にプレーできるのはいつも素晴らしいことだよ」
苦戦が続いていた西岡にとって今大会は自信を取り戻すきっかけとなったことだろう。休む間もなく出場する今週の「中国オープン」(9月28日~10月4日/中国・北京/ハードコート/ATP500)でも活躍を期待したい。
文●中村光佑
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