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【東レPPOテニス】真夏のようなコート上の暑さにカサキナが不満!「屋根があるなら閉めた方がいいと思う」<SMASH>

中村光佑

2023.09.29

9月とは思えぬ高温多湿の環境下で試合をしたカサキナが暑さ対策用に有明コロシアムの屋根は閉めるべきだと語った。写真:滝川敏之

 国内最高峰の女子テニスツアー「東レ パン パシフィック オープンテニス2023」(9月25日~10月1日/東京・有明/WTA500)でシングルスベスト8入りを果たした第6シードのダリア・カサキナ(ロシア/世界ランク13位)が、2回戦勝利後のオンコートインタビューでセンターコートの気温調節を行なわなかった大会主催側に不満を漏らした。

 30度を超える気温を記録したこの日、屋根付きのセンターコートで実施された2回戦で強い日差しにさらされながらも予選勝者のデスピナ・パパミハイル(ギリシャ/同220位)を6-4、6-4のストレートで下したカサキナは、試合後のオンコートインタビューで気温よりも蒸し暑く感じられるコンディションに苦しんだとコメント。

 続けてカサキナは直射日光と暑さが厳しかったにもかかわらず、終始センターコートの屋根を閉めずにプレーを続行させた大会主催側に対して自身の考えを口にした。
 
「暑さについては私たちにできることはそこまでない。脱水状態にならないようにアイスタオルといくつかのサプリメントを使用している。最後まで自分でコントロールできないものと戦うことはできない。このような状況では、屋根があるなら閉めた方がいいと思う。コート上の選手たちを死にそうな状態にさせるよりは、そういうもの(屋根)を活用する方がいいと思う」

 実は今月初旬の全米オープンで準優勝を収めた同郷のダニール・メドベージェフ(現3位)が準々決勝後の記者会見で高温多湿のセンターコートでのプレーを強いられたことに言及した際、「東京五輪と同じできつかった」と嘆いていた。実際にメドベージェフは2年前の東京五輪でもうだるような暑さに顔を火照らせる姿が見られたが、9月になっても夏のような暑さが続く今回の有明のコンディションは、選手にとって過酷だということだろう。

 それを踏まえれば、カサキナが不満を漏らしたのも無理はない。真夏のような異常な気候が続く場合は、選手の身に危険が及ぶ前にセンターコートの屋根を閉めるなどの措置も必要だろう。

文●中村光佑

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