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現役引退の土居美咲と盟友の奈良くるみによるトークイベント開催!「皆さんからパワーをいただいて、最高な終わり方ができた」<SMASH>

前道右京(スマッシュ編集部)

2023.10.22

先月の東レPPOで現役引退した土居さん(右)と、プロ生活を共に戦ってきた奈良さん(左)。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 国内最高峰の男子テニスツアー「木下グループジャパンオープンテニスチャンピオンシップス2023」(10月16日~22日/東京・有明/ハードコート/ATP500)。大会期間中の20日には、先月現役を引退した元女子プロテニスプレーヤー土居美咲さん(元世界30位)のトークショーおよびサイン会が大会会場で開催された。

 主催したのは、ジュニアの頃から土居さんのラケットなどをサポートし続けてきたスポーツメーカーの「ダンロップ」。このイベントは同社のブースで商品を購入した先着25名がサイン券をもらえる。ただ、会場チケットを持っていれば、誰でも参加することができ、有明コロシアム南口に多くのファンが詰めかけた。

 トークショーでは土居さんに加え、ゲストとしてジュニア時代から盟友の奈良くるみさん(元世界32位)が登壇。ファンからの温かい拍手の中、土居さんは晴れやかな表情で充実したキャリア、奈良さんとの思い出を語った。

 引退して約2週間経った土居さんにとって、試合に向けての準備をしなくていいというのは、何か開放されたような気持ちだという。奈良さんからは痛めていた腰の状態について聞かれ、「今でも体幹をやらなくなると腰が抜けちゃって痛くなったりするので、トレーナーからも『体幹は週3やってね』と言われている」とトレーニングの重要さに引退してからより気付いたという。

 また、ファンからの質問を受け付け、引退してから改めて試合をしてみたいと思う選手について問われた土居さんは、元世界女王として君臨したセレナ・ウィリアムズ(アメリカ)、マリア・シャラポワ(ロシア)の名前を挙げている。
 
 まず、セレナについては、「対戦したことがなかったので、やってみたかったです」とコメント。13年全豪オープンの2回戦で対戦しているシャラポワについては、「0-6、0-6で負けてしまい、その強さを感じたので、もう1回やってみたかったです」と当時の悔しさを思い出した。

 さらに、「なかなかポーチボレーに出られないんですけど、どうやったら出られますか?」という問いには、「本当に勇気はめちゃくちゃ大事だなと思います」と自身の経験を踏まえ、次のように話した。

「もちろん技術的なところもあると思うんですけど、とにかく触ってみる。試合序盤であれば失敗してもいいので、流れを作ることが大事です。最初に手が出せないと、出せなくなってきます」

 イベントの締めの挨拶で土居さんは、明るい笑顔でファンに感謝の気持ちを伝えた。

「最後の東レPPOの時は今まで感じたことないくらい、皆さんからパワーをいただいて、自分としても最高な終わり方ができたと思います。本当にありがとうございます」

 また、今後への抱負については、「色々なことに挑戦したいと思っています。これから自分がやりたいことや、貢献したいことを探していって、また皆さんとお会いできる機会があったらいいなと思っています」と、ファンとの再会を誓った。

取材・文●前道右京(スマッシュ編集部)

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