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海外テニス

最終戦途中棄権のチチパスを批判するラコステCEOに元王者マリーが反論!「不当な行為ではない」<SMASH>

中村光佑

2023.11.19

自身もケガに悩まされてきたマリー(左)が、シーズン最終戦の途中で負傷離脱したチチパス(右)を擁護した。(C)Getty Images

自身もケガに悩まされてきたマリー(左)が、シーズン最終戦の途中で負傷離脱したチチパス(右)を擁護した。(C)Getty Images

 現在開催中の男子テニスシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(11月12日~19日/イタリア・トリノ/インドアハードコート/FIN)を、背中の負傷により大会途中で棄権した世界ランク6位のステファノス・チチパス(ギリシャ)。大会前からケガの噂が流れていた彼は、補欠選手が控えているにもかかわらず早めに欠場の判断を下さなかったことで批判の声を浴びている。

 そして現地17日にはフランスの大手アパレルブランド「ラコステ」のCEO(最高経営責任者)を務めるギベール・ティエリー氏が自身のX(@tguibert)を通じてチチパスを糾弾。同日に実施されたラウンドロビン(総当たり戦)第3戦で、ホルガー・ルネ(デンマーク/8位)をフルセットの末に破ったヤニック・シナー(イタリア/4位)の今大会での快進撃を称賛しつつ、以下のように綴った。

「今日勝利したシナーには脱帽している。チチパスの不当な行動があった中で、シナーは自分が将来のチャンピオンであり、真正な人物であることを皆に示した」
 
 この投稿を見た元世界1位のアンディ・マリー(イギリス/現42位)は、負傷した選手に全く寄り添おうとしないこのティエリー氏の言葉を看過できなかった。

 マリーは公式X(@andy_murray)で上記のティエリー氏の投稿を引用し、「スポーツブランドのCEOによる信じられない投稿だ」と反論。「ケガもスポーツの一部であり、決して“不当な行為”ではない」と改めてチチパスを擁護した。

 ちなみにチチパスは現地14日のラウンドロビン第2戦を途中棄権した直後の会見で「この大会を完走できないことが本当に残念だ」と無念の思いを口にしていた。臀部の深刻なケガに苦しんだマリーには、チチパスの気持ちが理解できるのだろう。

 とにかくチチパスが1日も早く回復し、無事新シーズンを迎えられるよう願うばかりである。

 なおチチパスの代わりに急遽補欠で参戦した世界9位のフベルト・フルカチュ(ポーランド)は、今季最後の試合として臨んだ現地16日のラウンドロビン第3戦で世界王者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)に6-7(1)、6-4、1-6のフルセットで敗れている。

文●中村光佑

【動画】「ATPファイナルズ」対ルネ戦でのチチパスの棄権シーン

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