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海外テニス

イタリアが47年ぶりにデビスカップ優勝!若きエースのシナーは「僕たち全員にとって信じられないこと」<SMASH>

中村光佑

2023.11.27

47年ぶりに世界チャンピオンの称号を手に入れたイタリアチーム(カップを掲げているのがヤニック・シナー)。(C)Getty Images

47年ぶりに世界チャンピオンの称号を手に入れたイタリアチーム(カップを掲げているのがヤニック・シナー)。(C)Getty Images

 男子テニス国別対抗戦「デビスカップ・ファイナルズ」(11月21日~26日/スペイン・マラガ/インドアハードコート)は大会最終日の現地26日にイタリアとオーストラリアによる決勝を実施。シングルス2試合で勝利を収めたイタリアが同大会で47年ぶりとなる優勝を飾った。

 今年9月に開かれたデ杯ファイナルズグループリーグを勝ち抜いた計8チームが優勝を争った今大会は、準々決勝から決勝までシングルス2試合、ダブルス1試合のフォーマットで開催。オランダとの準々決勝を2勝1敗で突破したイタリアは、25日に行なわれたセルビアとの準決勝でもシングルス第1試合を落としながら2勝1敗の逆転で勝利。粘り強い戦いぶりでオーストラリアとの決勝へ駒を進めていた。

 迎えた決勝でイタリアは、今季だけでチャレンジャー(下部大会)3勝を挙げた22歳のマテオ・アルナルディ(世界ランキング44位)がアレクセイ・ポピリン(同40位)とのシングルス第1試合を7-5、2-6、6-4のフルセットで勝利すると、第2試合に登場した22歳のエース、ヤニック・シナー(同4位)も過去5戦全勝と相性の良いアレックス・デミノー(同12位)に6-3、6-0のストレートで快勝。この時点でイタリアの勝利が決まり、47年越しの悲願達成を果たした。

 準決勝のセルビア戦で世界1位のノバク・ジョコビッチにマッチポイントを3本握られたところから大逆転勝利を収めるなどイタリアの優勝に大きく貢献したシナーは、ATP(男子プロテニス協会)公式サイトを通じて以下のように喜びを語った。
 
「これは僕たち全員にとって信じられないことだと思うし、本当に幸せだ。僕たちはチームで1つになった。昨日の準決勝は敗退寸前まで追い込まれたから、今はこの優勝を(存分に)祝うことができる」

 またイタリア代表のキャプテンを務める元世界25位のフィリッポ・ボランドリ氏(42歳)も母国のファンへ感謝の言葉を交えながら次のようにうれしさを露わにした。

「彼ら(チームメンバー)を本当に誇りに思う。皆がこの2年間ずっと一緒に戦ってくれた。我々に与えてくれた全てのサポートに対し、ファンと母国イタリアにも本当に感謝しなければならない。この2年間、我々は多くの緊急事態に対処しなければならなかったが、家族のように(チームワークを保ちながら)そういった困難を切り抜けることができた」

 シナーを筆頭とした層の厚さがこのような素晴らしい結果をもたらしたと言えるだろう。今回のデ杯優勝はイタリアテニス界のさらなる発展につながるはずだ。

文●中村光佑

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