現在開催中の女子テニスツアー「ASBクラシック(1月1日~7日/ニュージーランド・オークランド/ハードコート/WTA250)にワイルドカード(主催者推薦)で約9カ月ぶりの実戦復帰を果たした元世界ランク10位のエマ・ラドウカヌ(イギリス/現301位/21歳)が、2回戦敗退後の記者会見に登場。そのなかで今後に向けての期待を語った。
昨年4月の「ポルシェ・テニス・グランプリ」(WTA500)で初戦敗退を喫して以降は、両手首と足首のケガによりツアーを離れていたラドゥカヌ。数々の苦難を乗り越えてついに待望のカムバックを遂げた今大会は2回戦敗退に終わったものの完全復活を予感させるプレーを披露した。
復帰戦となった現地2日の1回戦ではエレナ・ガブリエル・ルーズ(ルーマニア/134位)に6-3、4-6、7-5のフルセットで勝利。4日の2回戦では元世界3位で17度のツアー優勝を誇るエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/現25位)との注目の初対決を迎えた。産休から復帰後素晴らしい活躍を見せているスビトリーナが優勢かと思われたが、予想に反してラドゥカヌが序盤の第2ゲームから5ゲームを連取するなど試合を優位に進めていく。
だがサービング・フォー・ザ・セットとなった第8ゲームをブレークされると、そこから3ゲームを立て続けに失うなどしてタイブレークへ突入。それでもここでは5ポイント目でラドゥカヌがミニブレークを獲得し、そのリードを守り切って1セットアップとする。
再び一進一退の攻防が繰り広げられた第2セットは互いに2度のブレークを取り合い、この日2度目のタイブレークへ。ここでもラドゥカヌが先にミニブレークを奪い、この時点で勝負は決したかに思えた。しかしここから経験豊富なスビトリーナが猛反撃。ラドゥカヌは6ポイント連取を許し、セットオールに持ち込まれる。
2度のタイブレークでエネルギーを使い果たしたのか、ファイナルセットではスビトリーナのアグレッシブなテニスに対抗できず。第2・4ゲームでブレークを喫し、7-6(5)、6-7(3)、1-6の逆転で敗れてベスト8進出を逃した。
試合後の会見では「今日の結果にはがっかりしている」と悔しさを滲ませたラドゥカヌ。それでも予想以上に良いプレーができたことには一定の手応えを感じている様子だ。再スタートを切った2021年の全米女王はスビトリーナ戦を振り返りつつ、次のように前向きな言葉を口にした。
「ここ数カ月間、LTA(英テニス協会)のコートでトレーニングをしてきたけど、手首と足首の問題がいくつかあった。ほんの短い期間でプレーを戻せたことは素晴らしい兆候だと思う。エリーナと競えるほど早くレベルアップできたことをとても誇りに感じる。それは確かに私に大きな自信を与えてくれる。より多くの試合や練習をこなしながら、どこまでやれるかを楽しみにしている。シーズンはまだ始まったばかりだし、これからさらに多くのことが起こると思う」
なおラドゥカヌは14日に開幕するシーズン最初の四大大会「全豪オープン」にスペシャルランキング(負傷離脱前のランキングで大会にエントリーできる救済措置)でエントリーしていたが、世界72位のローレン・デイビス(アメリカ)が肩の負傷による欠場を発表したため、本戦への繰り上がりが決定。メルボルンの舞台でどんなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。
文●中村光佑
【30コマの超連続写真】テイクバックが身体の前面に収まっているラドゥカヌのフォアハンド
【PHOTO】ラドゥカヌはじめウインブルドン2022で活躍している女子選手たちの厳選写真を公開!
【PHOTO】ラドゥカヌほか、コートを彩る女子テニスプレーヤーたちの厳選写真!
昨年4月の「ポルシェ・テニス・グランプリ」(WTA500)で初戦敗退を喫して以降は、両手首と足首のケガによりツアーを離れていたラドゥカヌ。数々の苦難を乗り越えてついに待望のカムバックを遂げた今大会は2回戦敗退に終わったものの完全復活を予感させるプレーを披露した。
復帰戦となった現地2日の1回戦ではエレナ・ガブリエル・ルーズ(ルーマニア/134位)に6-3、4-6、7-5のフルセットで勝利。4日の2回戦では元世界3位で17度のツアー優勝を誇るエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/現25位)との注目の初対決を迎えた。産休から復帰後素晴らしい活躍を見せているスビトリーナが優勢かと思われたが、予想に反してラドゥカヌが序盤の第2ゲームから5ゲームを連取するなど試合を優位に進めていく。
だがサービング・フォー・ザ・セットとなった第8ゲームをブレークされると、そこから3ゲームを立て続けに失うなどしてタイブレークへ突入。それでもここでは5ポイント目でラドゥカヌがミニブレークを獲得し、そのリードを守り切って1セットアップとする。
再び一進一退の攻防が繰り広げられた第2セットは互いに2度のブレークを取り合い、この日2度目のタイブレークへ。ここでもラドゥカヌが先にミニブレークを奪い、この時点で勝負は決したかに思えた。しかしここから経験豊富なスビトリーナが猛反撃。ラドゥカヌは6ポイント連取を許し、セットオールに持ち込まれる。
2度のタイブレークでエネルギーを使い果たしたのか、ファイナルセットではスビトリーナのアグレッシブなテニスに対抗できず。第2・4ゲームでブレークを喫し、7-6(5)、6-7(3)、1-6の逆転で敗れてベスト8進出を逃した。
試合後の会見では「今日の結果にはがっかりしている」と悔しさを滲ませたラドゥカヌ。それでも予想以上に良いプレーができたことには一定の手応えを感じている様子だ。再スタートを切った2021年の全米女王はスビトリーナ戦を振り返りつつ、次のように前向きな言葉を口にした。
「ここ数カ月間、LTA(英テニス協会)のコートでトレーニングをしてきたけど、手首と足首の問題がいくつかあった。ほんの短い期間でプレーを戻せたことは素晴らしい兆候だと思う。エリーナと競えるほど早くレベルアップできたことをとても誇りに感じる。それは確かに私に大きな自信を与えてくれる。より多くの試合や練習をこなしながら、どこまでやれるかを楽しみにしている。シーズンはまだ始まったばかりだし、これからさらに多くのことが起こると思う」
なおラドゥカヌは14日に開幕するシーズン最初の四大大会「全豪オープン」にスペシャルランキング(負傷離脱前のランキングで大会にエントリーできる救済措置)でエントリーしていたが、世界72位のローレン・デイビス(アメリカ)が肩の負傷による欠場を発表したため、本戦への繰り上がりが決定。メルボルンの舞台でどんなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。
文●中村光佑
【30コマの超連続写真】テイクバックが身体の前面に収まっているラドゥカヌのフォアハンド
【PHOTO】ラドゥカヌはじめウインブルドン2022で活躍している女子選手たちの厳選写真を公開!
【PHOTO】ラドゥカヌほか、コートを彩る女子テニスプレーヤーたちの厳選写真!