非常に残念なニュースが飛び込んできた。年明けに約1年ぶりのツアー復帰を果たした男子テニス元世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン/現672位)が、来週開幕するシーズン最初の四大大会「全豪オープン」(1月14日~28日/オーストラリア・メルボルン/ハードコート)を左足の負傷により欠場すると発表したのだ。
昨年1月の全豪で左股関節を故障して以降ツアーを離れていた37歳のナダルは、同箇所の手術と懸命なリハビリを経て、先週2024年シーズンの開幕戦として開かれた「ブリスベン国際」(12月31日~1月7日/オーストラリア・ブリスベン/ハードコート)で実戦に復帰。
1回戦では元世界3位のドミニク・ティーム(オーストリア/現98位)に7-5、6-1で勝利すると、2回戦でも地元勢のジェイソン・クブラー(オーストラリア/102位)に6-1、6-2のストレートで勝利。ブランクを感じさせないさすがのプレーを見せ、復帰大会でいきなりベスト8に進出した。
そして現地5日に実施されたジョーダン・トンプソン(オーストラリア/55位)との準々決勝でも序盤から主導権を握ったナダルだったが、こちらはマッチポイントを3本握ったところから巻き返され、7-5、6-7(6)、3-6の逆転で敗戦。この試合のファイナルセットで左足上部の治療を受ける場面が見られたナダルは、会見で「去年と場所が同じだから、いつもより少し怖い」と不安を口にしていたが、全豪欠場にまで至ったということは、久々の連戦が予想以上に彼のフィジカルに過大な負担を強いたのかもしれない。
ナダルは現地7日に更新したSNSで全豪出場辞退の旨を以下のように報告している。
「ブリスベン準々決勝で(左足の)筋肉に小さな問題を抱えてしまい、ご存知のとおり僕も心配していた。メルボルンに着いてからMRIを撮ったが、筋肉に小さな断裂が見つかった。昨年ケガをしたのと同じ部位ではなかったので、それ自体は良い知らせだ。ただ現時点では、5セットマッチにおいて最高のレベルで戦う準備ができていない。医師の診察と治療を受け、休むためにスペインに戻るつもりだ」
続いてナダルはメルボルンの舞台でプレーできないことへの無念の思いを吐露しつつも、今後に向けてポジティブな言葉を綴った。
「僕は今回のカムバックに向けてこの1年間とても懸命に努力してきた。いつも言っているように、僕の目標は3カ月以内に最高のレベルに戻ることだ。メルボルンの素晴らしい観衆の前でプレーできないことは僕にとって悲しいニュースだが、今回の全豪欠場はそれほど悪いニュースではなく、我々(チーム)は今シーズンでの進化に前向きな気持ちを維持している。オーストラリアで本当にプレーしたかったし、実際に数試合をプレーする機会があったから、とても幸せで前向きな気持ちになれた。応援ありがとう。また会おう!」
ナダル本人にとっても、そして全豪でのプレーを楽しみにしていたファンにとってもつらい決断となってしまったのは間違いないだろう。とにかく今はケガが悪化しないよう治療に専念してほしい。
文●中村光佑
【動画】ブリスベン国際準々決勝、ナダル対トンプソンの激闘ハイライト
【PHOTO】優勝のナダルはじめ、全仏オープン2022で活躍した男子選手たちの厳選PHOTO!
【連続写真】ヒジ主導でテイクバックしてパワーを生み出す、ナダルのフォアハンド
昨年1月の全豪で左股関節を故障して以降ツアーを離れていた37歳のナダルは、同箇所の手術と懸命なリハビリを経て、先週2024年シーズンの開幕戦として開かれた「ブリスベン国際」(12月31日~1月7日/オーストラリア・ブリスベン/ハードコート)で実戦に復帰。
1回戦では元世界3位のドミニク・ティーム(オーストリア/現98位)に7-5、6-1で勝利すると、2回戦でも地元勢のジェイソン・クブラー(オーストラリア/102位)に6-1、6-2のストレートで勝利。ブランクを感じさせないさすがのプレーを見せ、復帰大会でいきなりベスト8に進出した。
そして現地5日に実施されたジョーダン・トンプソン(オーストラリア/55位)との準々決勝でも序盤から主導権を握ったナダルだったが、こちらはマッチポイントを3本握ったところから巻き返され、7-5、6-7(6)、3-6の逆転で敗戦。この試合のファイナルセットで左足上部の治療を受ける場面が見られたナダルは、会見で「去年と場所が同じだから、いつもより少し怖い」と不安を口にしていたが、全豪欠場にまで至ったということは、久々の連戦が予想以上に彼のフィジカルに過大な負担を強いたのかもしれない。
ナダルは現地7日に更新したSNSで全豪出場辞退の旨を以下のように報告している。
「ブリスベン準々決勝で(左足の)筋肉に小さな問題を抱えてしまい、ご存知のとおり僕も心配していた。メルボルンに着いてからMRIを撮ったが、筋肉に小さな断裂が見つかった。昨年ケガをしたのと同じ部位ではなかったので、それ自体は良い知らせだ。ただ現時点では、5セットマッチにおいて最高のレベルで戦う準備ができていない。医師の診察と治療を受け、休むためにスペインに戻るつもりだ」
続いてナダルはメルボルンの舞台でプレーできないことへの無念の思いを吐露しつつも、今後に向けてポジティブな言葉を綴った。
「僕は今回のカムバックに向けてこの1年間とても懸命に努力してきた。いつも言っているように、僕の目標は3カ月以内に最高のレベルに戻ることだ。メルボルンの素晴らしい観衆の前でプレーできないことは僕にとって悲しいニュースだが、今回の全豪欠場はそれほど悪いニュースではなく、我々(チーム)は今シーズンでの進化に前向きな気持ちを維持している。オーストラリアで本当にプレーしたかったし、実際に数試合をプレーする機会があったから、とても幸せで前向きな気持ちになれた。応援ありがとう。また会おう!」
ナダル本人にとっても、そして全豪でのプレーを楽しみにしていたファンにとってもつらい決断となってしまったのは間違いないだろう。とにかく今はケガが悪化しないよう治療に専念してほしい。
文●中村光佑
【動画】ブリスベン国際準々決勝、ナダル対トンプソンの激闘ハイライト
【PHOTO】優勝のナダルはじめ、全仏オープン2022で活躍した男子選手たちの厳選PHOTO!
【連続写真】ヒジ主導でテイクバックしてパワーを生み出す、ナダルのフォアハンド