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川橋勇太がバックのダウンザラインを伝授。カギは軸足の決めと、浅い所を狙うこと!【プロが明かすテニス上達法】<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.01.21

左足を軸足としてボールの後ろに決め(2コマ目)、腰のターンでコンパクトにスイング(3~7)。浅めに低く打つのがバックのダウンザラインのカギだと川橋選手は言う。写真:滝川敏之

左足を軸足としてボールの後ろに決め(2コマ目)、腰のターンでコンパクトにスイング(3~7)。浅めに低く打つのがバックのダウンザラインのカギだと川橋選手は言う。写真:滝川敏之

 プロテニス選手は、高度なショットをいとも簡単に叩き込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回は筑波大学出身のプロ、川橋勇太選手が登場。武器である両手バックハンドのダウンザラインについて教えてくれた。

  *  *  *

 バックハンドのダウンザラインは、僕にとって試合で一番の軸となるショットです。高校生の頃から得意にしており、練習というより試合でたくさん使う中で身に付いた感じですね。

 ダウンザラインは、いきなり仕掛けるとカウンターを食らいやすいので危険です。バックのクロスラリーでしっかり形を作ってから、なるべく低い軌道でストレートに打ち込みます。

 そこでボールが浮くと意味がないので、低さは重要ですね。僕は相手コートの浅い所、サービスライン付近を狙うようにしています。浅めにバウンドさせれば、2バウンド目も早くなる。その前のクロスボールで相手を遠くに振っているから、浅い方がむしろ決まりやすいんです。
 
 技術的なポイントとしては、まず軸足を入れる際のボールとの距離感を大切にしています。左足をなるべくボールの近く、気持ちとしては真後ろに置くつもりでいますね(写真2コマ目)。

 左足がボールから遠いと上体が流れやすく、ストレートにコントロールできません。近ければ体幹が崩れないので、バランス良くスイングできる。僕は左足を置いたポジションで、ダウンザラインに決めにいくか、もう1回クロスに戻すかを見定めています。

 次に、テイクバックは腕で引くのではなく、腰でターンするイメージを持っています(3コマ目)。腕で引くのは手打ちになる原因。腰と腕を連動させて引くとコンパクトに準備できるので、面を正確に打点に持っていけます。

 そしてインパクトしてからも、なるべくコンパクトなスイングを心掛けています。フォロースルーを小さめにするのが(7コマ目)、ダウンザラインへの精度を上げるコツです。ラケットが背中に付くほどに大振りすると、威力は出ると思いますが、ブレも出ます。僕はコントロールを重視するタイプですね。

【プロフィール】川橋勇太/かわはしゆうた
1998年1月26日、東京都生まれ。178cm、66kg、右利き。筑波大学時代に関東学生連覇、全日本室内選手権準優勝などの戦績を残しプロ転向。早いタイミングのカウンターテニスを得意にする。JTAランキング最高17位。2023年にはITFツアーで2勝目を挙げている。マイシン所属。

構成●スマッシュ編集部
※『スマッシュ』2022年8月号より再編集

【連続写真】川橋勇太の両手バックハンドのダウンザライン『30コマの超分解写真』

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