海外テニス

「誰かに撃たれたような痛みだった」元世界3位スビトリーナが背中のケガにより全豪4回戦を途中棄権<SMASH>

中村光佑

2024.01.23

今大会で順調な勝ち上がりを見せたスビトリーナだったが、4回戦の第1セット序盤で背中を負傷し棄権。「歩く時でさえも痛い」とケガの状態を報告した。(C)Getty Images

 いよいよ佳境を迎えているシーズン最初のテニス四大大会「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン)は、現地1月22日に女子シングルス4回戦を実施。第19シードのエリーナ・スビトリーナ(ウクライナ/世界23位)は19歳の新鋭リンダ・ノスコワ(チェコ/同50位)と対戦したが、第1セット序盤で背中を負傷し、無念の途中棄権となった。

 産休からの復帰を経てから素晴らしい活躍を遂げてきた元世界3位のスビトリーナ。シード勢として参戦した今回の全豪では、テイラー・プレストン(オーストラリア/同201位)、ビクトリア・トモワ(ブルガリア/同70位)、ビクトリア・グルビク(スイス/同85位)にいずれもストレート勝利を収めてベスト16へ駒を進めていた。

 そんなスビトリーナを悲劇が襲った。3回戦で現世界女王のイガ・シフィオンテク(ポーランド)から大金星を挙げたノスコワとの初対決を迎えたスビトリーナは、立ち上がりの第2ゲームでサービスをブレークされる苦しい展開に。すると同ゲーム終了後にスビトリーナは背中の痛みを訴えてメディカルタイムアウトを要求し、数分間の応急処置を経てプレーを続行する。

 だがその後もスビトリーナは、サービスをしっかりと打つことができず。結局第3ゲーム終了時に途中棄権を申し入れ、試合開始からわずか23分で4回戦敗退が決まった。
 
 悔しさのあまり涙ながらにコートを後にしたスビトリーナ。試合後の会見では「あんなに痛くなったのは初めてだった。誰かに背中を撃たれたような痛みだった」と前置きし、「今は背中の自由が利かなく、痛みも非常に酷くて歩く時でさえも痛い。左右に動くこともできないし、なんだか奇妙な感覚がある」とケガの程度を説明。とにかく深刻ではないことを祈るしかないと続けた。

「短期間で回復できることを願っているけど、まだわからない。単なるケイレンであることを祈りたい。1週間以内にトレーニングに戻れることを願っているけど、帰りの長いフライトもおそらく回復の助けにはならないと思う。たぶん数日間は休養を取る必要がある。回復に集中し、帰宅したらすぐに検査を受けて、それからまた再スタートを切らなければならない。本当に何か重大なケガではないことを願っているわ」

 スムーズに勝ち上がっていただけに、このような形で大会を去るのはスビトリーナにとっても心底つらいものだろう。とにかく1日も早く回復できることを願うばかりだ。

文●中村光佑

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