来たる2020年1月20日から、グランドスラム第1戦となる全豪オープンが開催される。オーストラリアのメルボルンパークに、世界で活躍するテニス選手たちが集う。
シード選手は、セルビアのノバク・ジョコビッチ、スイスのロジャー・フェデラー、スペインのロベルト・バウティスタアグート、フランスのガエル・モンフィスといったベテラン勢が名を連ね、来年27歳となるドミニク・ティームは、ビッグ3とともに優勝に近いところにいる。
そこにロシアのダニール・メドベージェフ、ギリシャのステファノス・チチパス、ドイツのアレクサンダー・ズベレフ。イタリアのマッテオ・ベレッティーニといった20台前半の選手が、迫ってきており、優勝経験選手と新世代の選手がひしめき合っている状況だ。
第1シードとなるであろうラファエル・ナダルは、12月中旬のTwitterに「全豪オープンまで幾日も残っていない…」と投稿した。添付されているのは、スポンサーのkiaが制作した動画。ここでは、17歳にして当時のチャンピオンを破ったこと、ヒザの故障により選手生命が危機に瀕したこと、それでも諦めず、挑戦が現在まで続いていることを伝え、「愛を感じろ。オープンを感じろ」と、力強いメッセージでナダルを激励している。
2019年7月のフィーバーツリー選手権以来、6カ月間ツアーから遠ざかっていたアルゼンチンのホアン・マルティン・デルポトロは、復帰を全豪オープンと予定している。
右膝蓋骨を骨折し手術を受けたが、11月20日にはブエノス・アイレスで行なわれたズベレフとフェデラーのエキジビションマッチの訪れ、元気な姿を見せている。
そして、12月7日にはTwitterにトレーニング風景の動画を投稿した。左右に足を滑らせるトレーニングにちなんだ「夢を叶えるスケート」のメッセージと、トレーニング後に息を切らしながら倒れこむ映像といったユーモアたっぷりの投稿で試合復帰への喜びを示した。スケートボード、泣き笑い、拳の絵文字が、デルポトロの心境を表している。
男女合計104名のエントリーと、8枠のワイルドカード16枠の予選勝者が集まる全豪オープン。大会主催のクレイグ・テイリ―は、「若い選手がジョコビッチやフェデラー、ナダルを止められるか楽しみだ」と語っている。
大会は1月20日から2月2日まで。新たな年の幕開けにふさわしい激闘を制して、優勝を手にするのは、果たして誰か?
文●誉田優
フリーライター。早稲田大学スポーツ科学部卒業。
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