男子テニスのマスターズ1000大会「マイアミ・オープン」(3月20日~31日/アメリカ・マイアミ/ハードコート)は、現地31日にシングルス決勝を実施。第2シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランク3位)が、第11シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/同12位)を6-3、6-1のストレートで下し、大会初優勝を飾った。
1月の全豪オープンで悲願の四大大会初優勝、さらには2月中旬の「ABNアムロ・オープン」(オランダ・ロッテルダム/ATP500)でも優勝を飾った22歳のシナー。今大会は逆転勝ちを収めたタロン・フリークスポール(オランダ/26位)との3回戦以外は順調に勝ち上がり、準決勝では前回王者のダニール・メドベージェフ(ロシア/同4位)に6-1、6-2で快勝。2年連続の決勝へと駒を進めていた。
ディミトロフとのツアー4度目の顔合わせとなった決勝は、序盤からテンポの速い打ち合いが繰り広げられる激しい展開。第4ゲームでは、自身のドロップショットのミスなどからブレークのピンチを迎えたシナーだったが、ここは相手のエラーに助けられる形で何とかピンチを切り抜ける。
すると、直後の第5ゲームではシナーがポイントを先行。フォアハンドのウィナーを決めてこの日初のブレークポイントを取得すると、1度は凌がれるも最後はフォアのパッシングショットでリードを奪う。以降も安定したプレーを続けたシナーは終盤の第9ゲームでもブレークに成功し、42分で第1セットを先取した。
第2セットも第4ゲームで先にブレークを果たしたシナー。持ち味のカウンターショットも奏功し、ディミトロフに追随を許さない。第6ゲームでも完全に形を作られたところからスマッシュミスを誘うなど、粘りのプレーでディミトロフのサービスを破ると、サービングフォー・ザ・チャンピオンシップとなった第7ゲームもラブゲームでキープ。1時間14分の圧勝劇で大会初優勝をつかみ取った。
2021年と昨年の2度にわたりあと一歩のところでタイトルを逃してきたマイアミで“3度目の正直”を果たしたシナーは、これが昨年8月の「ナショナル・バンク・オープン」(カナダ・トロント)以来となるマスターズ2勝目。四大大会に次ぐ同カテゴリーでの複数回の優勝は、イタリア人選手としては初となる快挙だ。
早くも今季3勝目を挙げた22歳の若武者は、試合後のインタビューで決勝戦の内容を含めて今大会を総括しつつ、次のように喜びを語った。
「この結果を本当に誇りに思う。今週はスタートで少し苦労したね。このコートに適応する時間があまりなかったから、最初は厳しいだろうということはわかっていた。大会が進むにつれて、フィーリングはどんどん良くなっていった。今日のパフォーマンスは本当に、本当に良かった。そうした(厳しい)状況にどう対処したかを振り返ると(自分を)誇りに思う。簡単ではなかったが、非常に良い2週間だった」
なお今回の優勝でシナーは、大会後に更新される世界ランキングでライバルのカルロス・アルカラス(スペイン)を抜いて2位に浮上することが確定。一方で準優勝のディミトロフも、18年10月以来約5年半ぶりのトップ10復帰を果たすこととなった。
文●中村光佑
【動画】シナー対ディミトロフの「マイアミ・オープン」決勝ハイライト
【PHOTO】シナーが全豪オープンで悲願の四大大会初優勝!試合翌日のチャンピオンフォトセッションを厳選してお届け!
【連続写真】ムチのように関節を柔らかく使ったシナーのフォアハンド「30コマの超連続写真」
1月の全豪オープンで悲願の四大大会初優勝、さらには2月中旬の「ABNアムロ・オープン」(オランダ・ロッテルダム/ATP500)でも優勝を飾った22歳のシナー。今大会は逆転勝ちを収めたタロン・フリークスポール(オランダ/26位)との3回戦以外は順調に勝ち上がり、準決勝では前回王者のダニール・メドベージェフ(ロシア/同4位)に6-1、6-2で快勝。2年連続の決勝へと駒を進めていた。
ディミトロフとのツアー4度目の顔合わせとなった決勝は、序盤からテンポの速い打ち合いが繰り広げられる激しい展開。第4ゲームでは、自身のドロップショットのミスなどからブレークのピンチを迎えたシナーだったが、ここは相手のエラーに助けられる形で何とかピンチを切り抜ける。
すると、直後の第5ゲームではシナーがポイントを先行。フォアハンドのウィナーを決めてこの日初のブレークポイントを取得すると、1度は凌がれるも最後はフォアのパッシングショットでリードを奪う。以降も安定したプレーを続けたシナーは終盤の第9ゲームでもブレークに成功し、42分で第1セットを先取した。
第2セットも第4ゲームで先にブレークを果たしたシナー。持ち味のカウンターショットも奏功し、ディミトロフに追随を許さない。第6ゲームでも完全に形を作られたところからスマッシュミスを誘うなど、粘りのプレーでディミトロフのサービスを破ると、サービングフォー・ザ・チャンピオンシップとなった第7ゲームもラブゲームでキープ。1時間14分の圧勝劇で大会初優勝をつかみ取った。
2021年と昨年の2度にわたりあと一歩のところでタイトルを逃してきたマイアミで“3度目の正直”を果たしたシナーは、これが昨年8月の「ナショナル・バンク・オープン」(カナダ・トロント)以来となるマスターズ2勝目。四大大会に次ぐ同カテゴリーでの複数回の優勝は、イタリア人選手としては初となる快挙だ。
早くも今季3勝目を挙げた22歳の若武者は、試合後のインタビューで決勝戦の内容を含めて今大会を総括しつつ、次のように喜びを語った。
「この結果を本当に誇りに思う。今週はスタートで少し苦労したね。このコートに適応する時間があまりなかったから、最初は厳しいだろうということはわかっていた。大会が進むにつれて、フィーリングはどんどん良くなっていった。今日のパフォーマンスは本当に、本当に良かった。そうした(厳しい)状況にどう対処したかを振り返ると(自分を)誇りに思う。簡単ではなかったが、非常に良い2週間だった」
なお今回の優勝でシナーは、大会後に更新される世界ランキングでライバルのカルロス・アルカラス(スペイン)を抜いて2位に浮上することが確定。一方で準優勝のディミトロフも、18年10月以来約5年半ぶりのトップ10復帰を果たすこととなった。
文●中村光佑
【動画】シナー対ディミトロフの「マイアミ・オープン」決勝ハイライト
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