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17歳のアンドレーワ決勝進出ならず!「がっかりしたけどそれが現実、前に進まなければならない」【全仏オープンテニス】<SMASH>

中村光佑

2024.06.07

大躍進を遂げた17歳のアンドレーワは惜しくも準決勝敗退となったが今大会を通じて確かな手応えも感じているようだ。(C)Getty Images

 いよいよクライマックスが迫っているテニス四大大会「全仏オープン」は現地6月6日に女子シングルス準決勝を実施。ここまで快進撃を続けてきた17歳のミラ・アンドレーワ(ロシア/世界ランク38位)は、第12シードのジャスミン・パオリーニ(イタリア/同15位)に3-6、1-6の完敗を喫し、残念ながら自身初の四大大会決勝進出とはならなかった。

 昨季は当時16歳で出場した全仏で3回戦に進出し、直後のウインブルドンでもベスト16入りを果たしたアンドレーワ。今季は1月の全豪オープンでも16強。さらには全仏前哨戦のマドリード・オープン(WTA1000)でもベスト8入りするなどまだティーンエイジャーとは思えない大舞台での強さを見せており、世界ランキングでもすでにトップ40に入っている。

 迎えた今大会は2回戦で四大大会2度の優勝を誇る元世界1位のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ/同21位)をフルセットで破ると、勢いそのままに3、4回戦もストレートで突破。そして準々決勝では今年の全豪で連覇を成し遂げた世界2位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)に6-7(5)、6-4、6-4の逆転で金星を挙げ、初の四大大会ベスト4へと駒を進めていた。

 準決勝の対戦相手は今年2月の「ドバイ選手権」でWTA1000シリーズ初の優勝を飾った28歳のパオリーニ。先述のマドリードの4回戦で戦った際は勝利していたため、アンドレーワにとっては何としても勝っておきたい相手だった。

 しかし今回は立ち上がりからストローク戦で精彩を欠き、第3ゲームでブレークを許してそのまま1セットダウン。第2セットに入っても流れを取り戻せず、第2ゲームから立て続けに6ゲームを失って1時間13分で敗退となった。
 
 試合後の会見では計29本ものアンフォーストエラーを叩いたことを踏まえ、「普段はやらないようなものも含め、たくさんのミスを犯してしまった。(試合中)最も難しかったのはそれを受け入れることだった。なんとか対処しようと戦い続けたけど、今日はそういう日じゃなかった」と悔しさを滲ませたアンドレーワ。

 続けて「もちろん、彼女(パオリーニ)は素晴らしいテニスをしていた。彼女が準決勝に進出したのにはそれだけの理由があると思う」と素直に勝者を称えた。

 それでも今大会のパフォーマンスには大方満足している様子だ。

「今日は負けたとはいえ、良い結果を得られたとは思う。この大会から多くのポジティブなことを見出せた。もちろん、最後の試合は少しがっかりしたけど、それが現実。私たちはまた前に進まなければならない」と前向きにコメント。新たな学びを得たいのか、現地8日に行なわれるパオリーニとイガ・シフィオンテク(ポーランド/同1位)の決勝については「もちろん見るわ」と話した。

 成長著しいアンドレーワならまたすぐに四大大会初制覇のチャンスはやってくるだろう。この悔しさをバネに、今後のさらなる活躍を期待したい。

文●中村光佑

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【動画】アンドレーワとパオリーニによる全仏準決勝ハイライト