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海外テニス

マリー、聖地での最後の雄姿は見られず...。ペアを組むラドゥカヌのコンディション不良で混合ダブルスを棄権<SMASH>

中村光佑

2024.07.07

ラドゥカヌ(右)が手首に違和感を覚えたため、注目のミックスダブルスは棄権に…。マリー(左)にとって先の男子ダブルスが最後のウインブルドンとなった。(C)Getty Images

ラドゥカヌ(右)が手首に違和感を覚えたため、注目のミックスダブルスは棄権に…。マリー(左)にとって先の男子ダブルスが最後のウインブルドンとなった。(C)Getty Images

 現在開催中のテニス四大大会「ウインブルドン」の混合ダブルスにワイルドカード(主催者推薦)でエントリーしていたアンディ・マリー/エマ・ラドゥカヌ(イギリス)の注目ペアが、棄権を発表。ラドゥカヌの手首の状態を考慮したための決断で、マリー最後のウインブルドンは思わぬ形で終わりを告げることとなった。

 今夏での現役引退を示唆している37歳のマリーだが、その引退ビジョンには大きな狂いが生じている。前哨戦の「シンチ選手権」(ATP500/芝)2回戦で背中を痛めて途中棄権すると、直後には脊椎囊胞(のうほう)の摘出手術を決行。しかしその甲斐もむなしく、出場を予定していたウインブルドンのシングルスは無念の欠場を余儀なくされた。

 兄のジェイミー・マリー(複元世界1位)との男子ダブルスには状態が懸念された中で出場するも、リンキー・ヒジカタ/ジョン・ピアース(オーストラリア)に6-7 (6)、4-6で敗退。試合後には特別セレモニーが挙行され、会場のファンに向けて別れの言葉を残した。

 マリーとラドゥカヌの混合ダブルス出場は大会中の現地3日に発表され、そこがマリーにとっての本当のウインブルドンラストマッチとなるはずだった。だが6日にLTA(ローンテニス協会)はラドゥカヌの手首のコンディション不良を理由に同ペアが棄権したと報告。LTAは公式X(@the_LTA)を通じ、ラドゥカヌのコメントを次のように掲載している。
 
「残念ですが、朝起きたら右手首が硬くなっていたため、今夜の混合ダブルスを欠場するという非常に難しい決断を下すことになりました。アンディとプレーするのをとても楽しみにしていたので残念ですが、手首のケアをしなければなりません」

 これによりマリー/ラドゥカヌの代替ペアとしてラジーブ・ラム/ケイティ・ウォリネッツ(アメリカ)が本戦イン。7日に行なわれる1回戦ではマルセロ・アルバロ/ジャン・シューアイ(エルサルバドル/中国)と対戦する。

 最後にマリーが同郷のニューヒロインと共にプレーする姿をぜひ見たいと思っていたファンも多いはず。ただラドゥカヌが昨年手首の手術を経験していること、さらには今大会のシングルスでベスト16に進出していることを考えると、お互いの理解があった上での決断だったのではないだろうか。

文●中村光佑

【画像】手首の状態と混合ダブルス棄権についてのラドゥカヌのコメント

【PHOTO】引退を表明したアンディ・マリーが兄ジェイミーとの最後のダブルスに出場!試合後には涙のセレモニー!!

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