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海外テニス

ウインブルドンでトップ10選手を破った37歳フォニーニがシナーら後輩たちの活躍を称賛!「今の僕はテニスを見て微笑んでいる」<SMASH>

中村光佑

2024.07.08

2回戦では世界8位のルードから金星を挙げたフォニーニ(右)が、世界1位となった同郷のシナー(左)をはじめ若手選手の台頭に喜びのコメントを残した。(C)Getty Images

2回戦では世界8位のルードから金星を挙げたフォニーニ(右)が、世界1位となった同郷のシナー(左)をはじめ若手選手の台頭に喜びのコメントを残した。(C)Getty Images

 現在開催中のテニス四大大会「ウインブルドン」の男子シングルスで3回戦敗退を喫した元世界ランク9位のファビオ・フォニーニ(イタリア/現94位)が、試合後に自身の公式インスタグラム(@fabiofogna)のストーリーズ(24時間で自動消去される投稿)を更新。今大会の結果を踏まえた前向きな言葉を綴るとともに、母国のテニス発展に多大な貢献を果たしている現世界1位のヤニック・シナー(イタリア)ら若手の活躍を大いに称賛した。

 今年5月に37歳を迎えたフォニーニ。最近はチャレンジャー(下部大会)を主戦場としながら、何とかトップ100に踏み留まっている。そんな中で迎えた今大会は、初戦で予選勝者のルカ・バン・アッシュ(フランス/同104位)にストレートで快勝すると、2回戦では第8シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/同8位)を6-4、7-5、 6-7(1)、 6-3で下し、今季初の対トップ10勝利を挙げていた。

 そのフォニーニが現地5日の3回戦で対戦したのは、2019年のウインブルドンでベスト4入りを果たした元世界9位のロベルト・バウティスタ・アグート(スペイン/現112位)。途中セットカウント2-1とリードするも終盤で逆転を許し、6-7(1)、6-3、7-5、6-7(1)、4-6で敗れてベスト16入りを逃した。

 それから程なくして更新したストーリーズでフォニーニは、芝シーズンを簡潔に振り返りながら、現在の心境を次のように明かした。

「ここ3年間は芝でプレーしていなかったが、素晴らしい2週間だった。楽しかったと言わざるを得ない。今は少しがっかりしているが、結果は間違いなくポジティブだ。僕はまだテニスが好きだからプレーしている。もう誰かに何かを証明する必要があるわけではない。いいプレーができ、楽しめているから満足している」
 
 続いてフォニーニは今年1月の全豪オープンで四大大会初優勝、6月にはイタリア人選手初となる世界1位の座に就いたシナーと、その他母国の若手選手の台頭に触れ、「ヤニックや他の若い選手たちの活躍に目を奪われている」と称賛。その上でイタリアテニス界の発展に対する喜びを次のよう語った。

「ヤニックがイタリアにもたらした情熱ぶりを目の当たりにするのはうれしいことだし、素晴らしいことでもある。ここ20年間はフェデラー、ナダル、ジョコビッチが取り沙汰されてきたが、今度はイタリア人選手の番だ。僕は常にテニスを応援してきたが、もちろん競技者として生きてきたし、負ければ常に競技者ならではの悔しさに苛まれていた。

 でも今の僕はテニスを見て微笑んでいる。イタリア人選手がたくさんいて人々が僕たちのことを話してくれるようになったし、ようやくイタリアでも僕らのスポーツに触れてくれるようになった。もはや“サッカーが全て”といった感じではない」

 長年イタリアテニス界をけん引してきたフォニーニにとっては、自国のテニス人気の大幅な上昇と後を託せる選手が何人もいる現状が何よりもうれしいのだろう。今後もイタリア人選手たちのさらなる活躍を期待したい。

文●中村光佑

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