男子テニス世界ランク4位のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/27歳)がテニス系海外メディア『Tennis Infinity』のインタビューに登場。パリ五輪(テニス競技は7月27日~8月4日)の開幕を間近に控える中、プロテニスのトップ選手が平和の祭典でプレーすることの意義を語った。
4年に1度開催される五輪のテニス競技では賞金がないことに加え、男女ともに2016年のリオ大会からランキングポイントの付与を廃止。さらにはオリンピック期間中もツアー大会は通常通り行なわれるため、仮に「五輪でプレーする意義が見出せない」という選手がいても何ら不思議ではない。ズベレフのように世界1位の座を争う立場にいるプレーヤーならなおさらだ。
ちなみに今回のパリ五輪と時期が被っているツアートーナメントは、ATP500シリーズの「ムバダラ・シティDCオープン」(7月29日~8月4日/アメリカ・ワシントンD.C./ハードコート)。昨年の同大会に出場しなかったズベレフは今年勝ち上がればポイントを大幅に加算できるはずだったが、パリ五輪出場(シングルスのみ)を選んだためシティオープンに参戦するのは日程的に不可能となる見込みだ。
ズベレフは今回のインタビューで「ITF(国際テニス連盟)やオリンピックがATP(男子テニス協会)と親密ではないことは周知の事実だ」と語っており、テニス界が五輪を重要視しない姿勢を見せてきたこと自体は認識している様子だ。
そうは言っても、とてつもなく長い歴史と伝統を誇る五輪に勝るスポーツイベントは他にないのではないかと、3年前の東京大会のシングルスで悲願の金メダルを獲得したドイツテニス界の貴公子は自身の考えを主張する。
「誰もが"自分自身のツアー"を戦い続けている。そんな中でもオリンピックはスポーツ界で最も重要なイベントの一つだ。だから、世界最高の選手たちはポイントや賞金よりも、常にオリンピックを優先してプレーするわけだ」
「数年前、(ロシアのウクライナ侵攻の影響で)ポイントの付与が停止されたのにもかかわらず、トップ選手全員がウインブルドンに出場した。重要なのは名声であり、ポイントやお金ではない。タイトルを勝ち取ることや、国のためにメダルを獲ること。それが大事なことだ。僕自身もオリンピックよりATP500の大会を選ぶなんてこと絶対にない。今はツアー大会に対しての考えは特にないし、ワシントンはワシントンで今年もかなり面白いものになると思う」
事実間もなく開幕するパリ五輪にも四大大会史上最多の24勝を誇るノバク・ジョコビッチ(セルビア/現2位)や6月の「全仏オープン」と先の「ウインブルドン」を立て続けに制した21歳のカルロス・アルカラス(スペイン/同3位)など、そうそうたるトッププレーヤーが出場する。それを考えても五輪は何か特別な意味を持つ舞台なのかもしれない。2大会連続の金メダル獲得を狙うズベレフにとってもきっとそうなのだろう。
文●中村光佑
【画像】ズベレフほか、東京オリンピック・パラリンピックのテニス競技のメダリストたち
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【関連記事】フェデラーの元コーチがジョコビッチを心配「五輪へのやる気はあるのだろうが、その後はどうするだろう?」
4年に1度開催される五輪のテニス競技では賞金がないことに加え、男女ともに2016年のリオ大会からランキングポイントの付与を廃止。さらにはオリンピック期間中もツアー大会は通常通り行なわれるため、仮に「五輪でプレーする意義が見出せない」という選手がいても何ら不思議ではない。ズベレフのように世界1位の座を争う立場にいるプレーヤーならなおさらだ。
ちなみに今回のパリ五輪と時期が被っているツアートーナメントは、ATP500シリーズの「ムバダラ・シティDCオープン」(7月29日~8月4日/アメリカ・ワシントンD.C./ハードコート)。昨年の同大会に出場しなかったズベレフは今年勝ち上がればポイントを大幅に加算できるはずだったが、パリ五輪出場(シングルスのみ)を選んだためシティオープンに参戦するのは日程的に不可能となる見込みだ。
ズベレフは今回のインタビューで「ITF(国際テニス連盟)やオリンピックがATP(男子テニス協会)と親密ではないことは周知の事実だ」と語っており、テニス界が五輪を重要視しない姿勢を見せてきたこと自体は認識している様子だ。
そうは言っても、とてつもなく長い歴史と伝統を誇る五輪に勝るスポーツイベントは他にないのではないかと、3年前の東京大会のシングルスで悲願の金メダルを獲得したドイツテニス界の貴公子は自身の考えを主張する。
「誰もが"自分自身のツアー"を戦い続けている。そんな中でもオリンピックはスポーツ界で最も重要なイベントの一つだ。だから、世界最高の選手たちはポイントや賞金よりも、常にオリンピックを優先してプレーするわけだ」
「数年前、(ロシアのウクライナ侵攻の影響で)ポイントの付与が停止されたのにもかかわらず、トップ選手全員がウインブルドンに出場した。重要なのは名声であり、ポイントやお金ではない。タイトルを勝ち取ることや、国のためにメダルを獲ること。それが大事なことだ。僕自身もオリンピックよりATP500の大会を選ぶなんてこと絶対にない。今はツアー大会に対しての考えは特にないし、ワシントンはワシントンで今年もかなり面白いものになると思う」
事実間もなく開幕するパリ五輪にも四大大会史上最多の24勝を誇るノバク・ジョコビッチ(セルビア/現2位)や6月の「全仏オープン」と先の「ウインブルドン」を立て続けに制した21歳のカルロス・アルカラス(スペイン/同3位)など、そうそうたるトッププレーヤーが出場する。それを考えても五輪は何か特別な意味を持つ舞台なのかもしれない。2大会連続の金メダル獲得を狙うズベレフにとってもきっとそうなのだろう。
文●中村光佑
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