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復帰後2勝目を挙げたベレッティーニ!今季の目標は「トップ30に入ること」で全豪OPでのシード権獲得を狙う<SMASH>

中村光佑

2024.07.23

グシュタード大会で優勝を飾り、約1年ぶりにトップ50に復帰したベレッティーニ。ケガをしないことを最優先事項としながらも、「北米ハードコートシリーズで活躍したい」と意欲を示した。(C)Getty Images

 先週行なわれた男子テニスツアー「EFGスイス・オープン・グシュタード」(7月15日~21日/スイス・グシュタード/クレーコート/ATP250)で、ツアー通算9勝目を飾った元世界ランク6位のマテオ・ベレッティーニ(イタリア/現50位)が、決勝戦後のメディア対応で今後の目標を語った。

 度重なるケガを乗り越え、今年3月に約半年ぶりのカムバックを果たした28歳のベレッティーニ。復帰戦となった下部大会「アリゾナ・テニスクラシック」(アメリカ・フェニックス・/ハード/チャレンジャー175)でいきなり優勝すると、4月の「ハッサン2世グランプリ」(モロッコ・マラケシュ/クレー/ATP250)では約1年10カ月ぶりのツアータイトルを獲得。さらには芝シーズンでも6月の「ボス・オープン」(ドイツ・シュツットガルト/ATP250)で準優勝を収めていた。

 調子を上げている中で迎えた今大会はペドロ・カチン(アルゼンチン/現188位)、ダニエル・ガラン(コロンビア/同137位)、フェリックス・オジェ-アリアシム(カナダ/同19位)、ステファノス・チチパス(ギリシャ/同12位)をいずれもストレートで下して決勝へ進出。最後もカンタン・アリス(フランス/同125位)に6-3、6-1で快勝して今季2勝目を手にした。
 
 この結果ベレッティーニは大会後に更新された世界ランキングで82位から50位に順位を上げ、昨年8月以来約1年ぶりにトップ50に復帰。しかし当のベレッティーニは「今最も重要なこと」に「健康で良いプレーをしていること」を挙げており、「(フィジカル面での)不確定要素や疑問点が非常に多かったから、今年はランキングについて考える年ではないと思っていた」という。

「身体のコンディションが整えば、全てがうまくいくと思う。そうなれば素晴らしいことだ」

 だが今回50位圏内に戻れたことで、"ある目標"が浮かんできたとベレッティーニ。来年1月に行なわれるシーズン最初の四大大会「全豪オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハード)でのシード権獲得だ。「オーストラリアで(シード)としてプレーするためにトップ30に入ることは、今の僕にとってかなり良い目標だと思う」とコメント。

 ただあくまでも最優先事項はケガをしないことだとし、「またしても、何が起こるかわからない。全米オープン(8月26日~9月8日/アメリカ・ニューヨーク/四大大会)をはじめ北米ハードコートシリーズで活躍できれば、と思っている。とにかく楽しみながら、健康でいたい」と、受難続きの時期を過ごした経験を踏まえて締めくくった。

 ランキングの関係上、残念ながらベレッティーニは27日に開幕するパリ五輪(テニス競技は7月27日~8月4日/クレー)の出場権を獲得できず。今後はそのままツアーを転戦する見通しとなっており、今週は「ジェネラリー・オープン」(7月22日~27日/オーストリア・キッツビュール/クレー/ATP250)に出場している。

文●中村光佑

【動画】ベレッティーニ対アリスの「EFGスイス・オープン・グシュタード」決勝ハイライト

【連続写真】高く弾むM・ベレッティーニのスピンサービス『30コマの超分解写真』

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