海外テニス

フェデラーがついに年収100億円に到達か。生涯収入でもテニス界初の大台が間近

誉田優

2020.01.10

2019年11月のメキシコでのエキシビションでは、延べ42,517人もの集客に成功したフェデラー。(C)GettyImages

 ロジャー・フェデラーを知らないテニスファンはいないと言っても、過言ではないだろう。フェデラーは2020年現在、世界で最も活躍している選手の1人だ。史上最多となる20回の四大大会制覇、ATPツアー優勝回数103回、世界ランキング1位の通算在位期間は歴代トップの310週と、彼の保持する記録を数えるときりがない。留まることを知らない「生きる伝説」フェデラーの偉業は、様々な形で世界中のファンから賞賛されている。

 ドイツには、「ロジャー・フェデラー通り」と名付けられた通りがあり、交通標識や地図にその名が刻まれているのを見ることが出来る。さらに昨年末には、スイスミント(スイス連邦造幣局)が、スイス国民としての功績を称え、フェデラーの姿を刻印した金貨と銀貨を発行することが発表された。

 そんなスイスの英雄について、アメリカの経済誌であるフォーブスが明かしたところによると、彼が2019年シーズン中に得た収入は、推定9,340万ドル。これは、試合結果に応じて得た賞金と、スポンサーから支払われる収入を合算したものだが、これに加えて、オフシーズンに南アメリカと中国で行われたエキシビション大会で、それぞれ1,000万ドルを超える収入を得たとされている。これによりフェデラーは、現役テニス選手として初の年収1億ドル(約100億円)を達成したと考えられるのだ。
 
 2018年シーズンは推定7,720万ドルの収入を得ていたフェデラーだが、2019年にはナイキとの関係にピリオドを打ち、ユニクロとウェアのスポンサー契約を結んだ。この契約に伴う年間3,000万ドルという多額の契約金が、年収の大幅アップに貢献したと推測される。

 また、過去20年超の現役生活における生涯収入も約9億ドルに達しており、いよいよ10億ドルの大台が間近となってきた。スポーツ選手で、これまでに10億ドルプレイヤーとして名を連ねているのは、ゴルフのタイガー・ウッズや、バスケットボールのマイケル・ジョーダン、ボクシングのフロイド・メイウェザーなど錚々たる英雄たち。もし、フェデラーが生涯収入10億ドルに到達すれば、現役テニスプレイヤーでは初の偉業となる。

 全豪オープンから始まる2020シーズン。8月には39歳になるフェデラーだが、オリンピック出場やエキシビジョンマッチの開催など、まだまだ意欲的に活動することを表明している。記録尽くしのレジェンドが、さらなる活躍を見せてくれることに期待したい。

文●誉田優
フリーライター。早稲田大学スポーツ科学部卒業。
Twitter:yu__honda/Instagram:yu__honda
 
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