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海外テニス

ジョコビッチが五輪直後のカナダマスターズを欠場。過密日程とケガの回復を考慮し「難しい選択を迫られた」<SMASH>

中村光佑

2024.08.01

悲願の金メダルを目指し、全身全霊でパリ五輪を戦っているジョコビッチ。翌週プレーする余力は残っていないことだろう。(C)Getty Images

悲願の金メダルを目指し、全身全霊でパリ五輪を戦っているジョコビッチ。翌週プレーする余力は残っていないことだろう。(C)Getty Images

 8月6日から開催される男子テニスのマスターズ1000大会「ナショナルバンク・オープン」(カナダ・モントリオール/ハードコート)は現地7月30日に大会公式サイトを更新し、四大大会史上最多の24度の優勝を誇る世界ランク2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)の欠場を正式に発表した。

 1年ごとにモントリオールとトロントで交互に開催される男女共催の同大会。ジョコビッチにとっては各都市で2度ずつ、計4度タイトルを獲得している相性の良い舞台だ。

 モントリオールで実施される今年のナショナルバンクOP本戦は冒頭の通り8月6日に開幕。一方、現在ジョコビッチが出場し勝ち上がっているパリ五輪のテニス競技はその2日前の4日に閉幕する。日程的な問題やヒザの問題はもちろんだが、今回のナショナルバンクOPの欠場は、唯一まだ手にしていない五輪での金メダル獲得に並々ならぬ闘志を燃やしていることへの表れでもあるだろう。
 
 ジョコビッチは大会公式サイトを通じ、出場辞退の旨をこう述べている。

「モントリオールで行なわれる今年のナショナルバンク・オープンを欠場することを残念に思います。これまでモントリオールでは2つのタイトルを獲得し(トロントでも2つのタイトルを獲得しました)、素晴らしい思い出がたくさんあります。しかし、この夏は非常にタイトなスケジュールの中で(ヒザの)ケガからの回復を図っており、難しい選択を迫られました。今後数年以内にカナダおよびモントリオールに戻り、素晴らしいファンの前でプレーできることを心から願っています」

 これに対してトーナメントディレクターのヴァレリー・テトロー氏も声明を発表。

「ノバクが今年の大会に参加できないのは残念ですが、彼の決断を理解し、オリンピックと残りのシーズンでベストを尽くせるよう願っています。彼は素晴らしい選手で、今年の夏に彼が IGAスタジアム(開催地)に戻ってくることをファンの皆さんが楽しみにしていたことはわかっています。とはいえ、今年の大会も世界のトップ43選手のうち42人が参加するという、素晴らしい選手リストになっています。彼らのプレーを早く見たいです」とのコメントを残した。

 これによりジョコビッチの代替選手として世界66位のロマン・サフィウリン(ロシア)が本戦イン。なお男女共にドロー(組み合わせ)は現地3日に発表される予定だ。

文●中村光佑

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