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【パリ五輪】台風の目となった世界67位のシュミドロワ!ベスト4敗退もトップ10選手を2人倒す活躍<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.08.02

パリ五輪3回戦では今年のウインブルドンと全仏オープンで準優勝しているパオリーニを倒す金星を挙げたスロバキアのシュミドロワ。(C)Getty Images

 パリ五輪のテニス競技(7月27日~8月4日/クレー)では、現地8月1日に女子準決勝を実施。ノーシードのアンナ・カロリナ・シュミドロワ(スロバキア/世界ランク67位)が、第13シードのドナ・ベキッチ(クロアチア/同21位)に4-6、0-6で敗退した。

 惜しくも決勝進出を逃したシュミドロワだが、パリ五輪での活躍には目を見張るものがあった。29歳の彼女にとって、全盛期は2015年の20歳の時だっただろう。ツアー2大会で優勝し、ランキングを26位にまで上げている。しかし、翌年には100位外にまでランキングを落とし、それ以降は50位を突破できていない。

 今年に入ってパルマ(イタリア)のWTA125でタイトルを獲ってはいるが、WTAツアーでは目立った成績は出せておらず、すでに終わった3つの四大大会では全て1回戦負けを喫している。

 そんな彼女が、今回の五輪で台風の目になることを誰が予想できただろうか。

 3回戦では今年の全仏オープンとウインブルドンで決勝に進出した、現在最も勢いのある選手の一人ジャスミン・パオリーニ(同5位/イタリア)を7-5、3-6、7-5のフルセットで破る金星を挙げた。また、準々決勝では今年のウインブルドンで優勝し、クレーの全仏オープンでも優勝経験のある、第9シードのバルボラ・クレイチコワ(同10位/チェコ)に6-4、6-2のストレートで勝利している。
 
 勢いがあり、成績も出しているトップ10選手を2人も倒したシュミドロワ。実は、彼女が今大会前までにトップ10選手に勝利したのは1度だけで、それは2016年のリオ五輪1回戦のロベルト・ビンチ(イタリア/当時8位)との試合だった。そうしたことを踏まえると、五輪との相性が良いと言えるかもしれない。

 シュミドロワはITF(国際テニス連盟)のインタビューで、「私の人生で最高の試合が、国のために、私の周りの人たちのために、オリンピックでできているのは、とても意味のあることです」と、五輪で良い試合ができていることを喜んだ。

「私の国にはあまり多くのアスリートがいません。母国の人たちは、通常の大会よりもオリンピックに注目しているように感じます。こんなに多くのメッセージや応援をもらったことはないから。本当に私にとって素晴らしいことです」

 スロバキアの女子テニス選手と言えば、元世界ランク5位のダニエラ・ハンチュコワが思い浮かぶが、彼女は五輪でメダルを獲得していない。シュミドロワは現地8月2日に予定されている3位決定戦で銅メダルをかけ、第1シードの強敵イガ・シフィオンテク(ポーランド)と対戦する。

 果たしてシュミドロワは、今大会3人目のトップ10選手勝利を飾ることはできるのか注目が集まる。

構成●スマッシュ編集部

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