男子テニス元世界ランク1位のエフゲニー・カフェルニコフ氏(ロシア/50歳)が8月18日に自身のX(@KYevgeni)を更新し、女子ツアーの過密スケジュールを批判した現世界女王のイガ・シフィオンテク(ポーランド)を強く非難した。
海外メディア『Tennishead』によると、先週のWTA1000大会「シンシナティ・オープン」(アメリカ・シンシナティ/ハード)でベスト4入りしたシフィオンテクは、ミラ・アンドレーワ(ロシア/24位)との準々決勝に勝利した直後に受けた英メディア『Sky Sports』のインタビューで「シーズン中に開催される大会が多すぎる」と発言。続けて次のように過酷なツアースケジュールに対する厳しい意見を述べた。
「何と言ったらいいのか。プレーをするためにとにかく自分を追い立てないといけないの。それは間違っているとずっと主張してきたわ。もちろんこれは選手の総意ではないかもしれないけれど、大会が多すぎるのは確かよ。(このままだと)みんなテニスが楽しくなくなってしまう。この大会(シンシナティ)のような大舞台でプレーするのは大好きだけれど、かなり疲れた状態でプレーしているわ」
このシフィオンテクの発言に、四大大会のシングルスで2度の優勝を誇るカフェルニコフ氏が嚙みついた。同氏はXで公開された上記のシフィオンテクのインタビュー映像を引用し、23歳の若き女王をこう糾弾した。
「誰かが君にプレーするよう強要しているのか? 君はいつも文句ばかり言っているな! 君にふさわしい報いを教えてやろう! 君は今よりももっと少ない給料を受け取るべきだ!! それでどうだ?」
しかし『Tennishead』によれば、シフィオンテクの意見にはどちらかと言えば賛同の声が多く上がっているという。元世界1位のクリス・エバート氏(アメリカ/69歳)は自身のX(@ChrissieEvert)で「特に毎週トーナメントで上位に進出している場合は、大会で数多くプレーしすぎることへの懸念はよくわかる。今年はそこにオリンピックが加わり、(それぞれの)試合にもさらなる奥深さが出ていることを考えると、これは重要な話題だと思う」とコメント。
さらには今大会準優勝のジェシカ・ペグラ(アメリカ/6位)も決勝直前の会見で、シフィオンテクと同様に過酷なスケジュールの下では楽しみを見出せないと主張し、来年から「ナショナルバンク・オープン」と「シンシナティ・オープン」のWTA1000シリーズ2大会が共に2週間に拡張されることに対しても「期間の長い大会が2つ連続で続いてから全米オープンというのは理想的ではないと思う」と苦言を呈していた。
2004年に引退したカフェルニコフ氏の意見は時代背景を考慮すると理解できなくはないが、先述のWTA1000大会の日程拡張をはじめ、カフェルニコフ氏が現役の頃とはツアーの状況が大きく異なる。今後カフェルニコフ氏に賛意を示す人は出てくるのか気になるところだ。
文●中村光佑
【画像】シフィオンテクは銅メダル! パリオリンピック・テニス競技のメダリストたち
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海外メディア『Tennishead』によると、先週のWTA1000大会「シンシナティ・オープン」(アメリカ・シンシナティ/ハード)でベスト4入りしたシフィオンテクは、ミラ・アンドレーワ(ロシア/24位)との準々決勝に勝利した直後に受けた英メディア『Sky Sports』のインタビューで「シーズン中に開催される大会が多すぎる」と発言。続けて次のように過酷なツアースケジュールに対する厳しい意見を述べた。
「何と言ったらいいのか。プレーをするためにとにかく自分を追い立てないといけないの。それは間違っているとずっと主張してきたわ。もちろんこれは選手の総意ではないかもしれないけれど、大会が多すぎるのは確かよ。(このままだと)みんなテニスが楽しくなくなってしまう。この大会(シンシナティ)のような大舞台でプレーするのは大好きだけれど、かなり疲れた状態でプレーしているわ」
このシフィオンテクの発言に、四大大会のシングルスで2度の優勝を誇るカフェルニコフ氏が嚙みついた。同氏はXで公開された上記のシフィオンテクのインタビュー映像を引用し、23歳の若き女王をこう糾弾した。
「誰かが君にプレーするよう強要しているのか? 君はいつも文句ばかり言っているな! 君にふさわしい報いを教えてやろう! 君は今よりももっと少ない給料を受け取るべきだ!! それでどうだ?」
しかし『Tennishead』によれば、シフィオンテクの意見にはどちらかと言えば賛同の声が多く上がっているという。元世界1位のクリス・エバート氏(アメリカ/69歳)は自身のX(@ChrissieEvert)で「特に毎週トーナメントで上位に進出している場合は、大会で数多くプレーしすぎることへの懸念はよくわかる。今年はそこにオリンピックが加わり、(それぞれの)試合にもさらなる奥深さが出ていることを考えると、これは重要な話題だと思う」とコメント。
さらには今大会準優勝のジェシカ・ペグラ(アメリカ/6位)も決勝直前の会見で、シフィオンテクと同様に過酷なスケジュールの下では楽しみを見出せないと主張し、来年から「ナショナルバンク・オープン」と「シンシナティ・オープン」のWTA1000シリーズ2大会が共に2週間に拡張されることに対しても「期間の長い大会が2つ連続で続いてから全米オープンというのは理想的ではないと思う」と苦言を呈していた。
2004年に引退したカフェルニコフ氏の意見は時代背景を考慮すると理解できなくはないが、先述のWTA1000大会の日程拡張をはじめ、カフェルニコフ氏が現役の頃とはツアーの状況が大きく異なる。今後カフェルニコフ氏に賛意を示す人は出てくるのか気になるところだ。
文●中村光佑
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