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全米OPで最後の四大大会を終えたティームをジョコビッチが称賛!「彼の功績はいつまでも記憶されるだろう」<SMASH>

中村光佑

2024.08.27

2020年での全米OP優勝、ツアー通算17勝と数々の功績を残したティーム(左)にジョコビッチ(右)が賛辞を送った。(C)Getty Images

 現在行なわれている今季最後のテニス四大大会「全米オープン」の男子シングルスで、初戦を突破した世界ランク2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア/37歳)が試合後の記者会見に登場。今季限りで現役を引退する元世界3位のドミニク・ティーム(オーストリア/現210位)がこれまでに成し遂げた功績を称賛した。

 ティームとジョコビッチは過去12度ツアーで対戦しており、ティームから見て5勝7敗。わずかに負け越してはいるものの、数々のタイトルを手中に収めているジョコビッチからこれだけの勝利を挙げているのは大いに評価されるべき実績である。それどころかティームはビッグ3(フェデラー、ナダル、ジョコビッチ)全員から5勝以上をマークしている数少ない選手の一人なのだ。

 2020年の全米では悲願の四大大会(グランドスラム)初優勝を成し遂げた30歳のティーム。しかし近年は右手首のケガに悩まされ、今年5月初めには「以前のレベルにもう戻れない」として、今秋母国で行なわれる大会を最後に現役を退くことを表明。そして本戦ワイルドカード(主催者推薦)で参戦した今回の全米は、初日の現地26日に実施された1回戦で第13シードのベン・シェルトン(アメリカ/同13位)に4-6、2-6、2-6で敗れ、初戦で姿を消した。
 
 同日に行なわれた初戦でラドゥ・アルボット(モルドバ/同138位)に6-2、6-2、6-4で快勝したジョコビッチは、会見でティームが最後の四大大会を終えたことについて質疑応答。その中で20年全米を含め四大大会で4度の決勝進出を経験している自身のライバルへ向け、次のように賛辞の言葉を口にした。

「彼のグランドスラムでの素晴らしいキャリアを祝福したいと思う。彼はツアー仲間やファンから尊敬され、称賛され、愛されてきた。彼の競技に対する姿勢は若手選手全員の模範となり、その力強さと粘り強さは素晴らしいものがあった。手首の深刻なケガに見舞われたことは残念だが、彼の功績はいつまでも記憶されるだろうし、彼自身もその成果を誇りに思って良いと思う」

 オフコートでも親密な関係を築いてきたティームとジョコビッチ。上記のジョコビッチの言葉からは寂しさも感じられるが、テニスファンも同じように思っているのではないだろうか。ぜひともティームには残り少ないツアーでの日々を充実したものにしてほしい。

文●中村光佑

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