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大坂なおみが1年前の姿を公開。松葉杖をつき「痛みなく歩くこともできず…」。全米初戦での涙の理由を明かす<SMASH>

中村光佑

2024.08.29

1年前は歩くこともできなかったと告白した大坂なおみ。全米1回戦勝利後の涙には、色々な思いが詰まっていた。(C)Getty Images

 現在行なわれている今季最後のテニス四大大会「全米オープン」の女子シングルスで3年ぶり7度目の初戦突破を果たした元世界ランク1位の大坂なおみ(現88位)が、8月28日に自身の公式インスタグラム(@naomiosaka)のストーリーズ(24時間で自動消去される投稿)を更新。松葉杖をついていたちょうど1年前の写真を公開するとともに、試合後に思わず感極まった理由を明かした。

 全米で2018年と20年の2度優勝を経験している26歳の大坂は、今大会に本戦ワイルドカード(主催者推薦)で参戦。大会2日目の現地27日に実施された1回戦では、17年全仏オープン優勝のエレナ・オスタペンコ(ラトビア/同10位)を相手に計3度のブレークを奪って6-3、6-2で快勝し、2回戦進出を決めた。

 大坂がトップ10から勝利したのは当時世界9位だったキキ・バーテンス(オランダ/元4位/引退)を破った2020年「ブリスベン国際」(WTA500)以来、実に約4年半ぶり。試合後には産休明けから苦しんできた元女王の目に光るものが見えた。

 今回大坂がストーリーズにアップしたのは、産休中だった昨年9月5日の写真で、鏡の前で松葉杖をついて立っている姿が収められている。同投稿では初戦勝利後に涙を流した理由を次のように綴った。
 
「昨日はなぜあんなに感情的になったのかと聞かれましたが、正直に言うと、妊娠から戻ったことやニューヨークが私の故郷であることなどは抜きにして、これが1年前の私だったのです。本当に痛みなく歩くこともできず、もう激しいプレーができるかどうかもわかりませんでした。だから、このスポーツ(テニス)は私にとってとても大切なものです」

 全米開幕前にもSNSで「自分の身体にしっくりきていない」と悩みを打ち明けていた大坂。まだ復活途上と言える彼女にとっては印象的な勝利だったのかもしれない。しかも相手はグランドスラム(四大大会)のタイトル保持者で、自身の「尊敬している選手」でもあるオスタペンコ。意図せず感情があふれ出したのも無理はないだろう。

 なお2回戦で大坂は昨年の全仏で四大大会初の決勝進出を果たした元世界8位のカロリーナ・ムチョバ(チェコ/現52位)と対戦する。次戦も奮闘を期待したい。

文●中村光佑

【画像】1回戦で涙の勝利!全米オープンを戦う大坂なおみを厳選ショットで紹介!

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