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海外テニス

名手フェデラーが片手打ちバックハンドの使い手激減について言及「少なくなるのは悲しいことだ」<SMASH>

中村光佑

2024.09.23

現役時代は華麗な片手打ちバックハンドを披露してきたフェデラー氏が両手打ち主流となった現状について心境を語った。(C)Getty Images

現役時代は華麗な片手打ちバックハンドを披露してきたフェデラー氏が両手打ち主流となった現状について心境を語った。(C)Getty Images

 9月20日から22日に開催された男子テニス団体戦「レーバー・カップ」(ドイツ・ベルリン)の創設者である元世界ランク1位のロジャー・フェデラー氏(スイス/43歳)が、大会期間中のインタビューで片手バックハンドを使う選手が減っている現状に触れ、「悲しいこと」と所感を語った。

 24日時点のランキングにおけるトップ100選手の中で、片手バックのプレーヤーはグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/10位)、ステファノス・チチパス(ギリシャ/12位)、ロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/19位)、ジョバンニ・ムペシ・ペリカール(フランス/51位)、ドゥサン・ラヨビッチ(セルビア/65位)、アレクサンダー・コバチェビッチ(アメリカ/72位)、クリストファー・オコネル(オーストラリア/75位)、ダニエル・アルトマイヤー(ドイツ/83位)の8人。

 このうち20代の選手はチチパス(26歳)、ムゼッティ(22歳)、ムぺシ・ペリカール(21歳)、コバチェビッチ(26歳)、アルトマイヤー(25歳)の5人。ここからさらに「20代前半」というカテゴリーに絞ると、ムゼッティとムペシ・ペリカールの2人しかいない。

 実は1973年にATPランキングが開始した時は、トップ10のうちなんと9選手が片手バックを使っていた。当時のトップ10で両手バックハンドを使用していたのはジミー・コナーズ(アメリカ/元1位)の1人しかいなかったのだ。
 
 時を経て徐々に片手バックの使い手は減っていったが、2000年代に入ってからもスタン・ワウリンカ(スイス/元3位/現234位)やリシャール・ガスケ(フランス/元7位/現122位)、ドミニク・ティーム(オーストリア/元3位/現242位)をはじめ片手バックの選手はまだ多くいた。だがここ数年は確かに大多数の若手選手が両手バックを使っている印象が強い。

 今年2月にはチチパスが約5年にわたって維持してきたトップ10から陥落し、ATPランキングの開始以来、初めて10位圏内から片手バックを使用する選手が消滅。現在もトップ10で片手バックの選手はディミトロフだけである。こうした状況を踏まえ、フェデラー氏は自身の見解を次のように示した。
 
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