平日、夜の有明コロシアムが、歓声と応援の熱気に満たされ、時に笑い声にも包まれた。
日本で唯一の男子テニスATPツアー大会である「木下グループ ジャパンオープン」の初日。センターコートの最後に組まれたのは、日本のワイルカードペアと、第1シードによるダブルスのカードだった。
第1シードのラモンズ/ウィズロー組は今季ツアー3勝を挙げ、先の全米オープンでもベスト4入りしている、今大会の優勝候補。
対する日本ペアは、錦織圭と坂本怜。錦織は、説明不要のスーパースター。そして坂本は、今大会がプロデビュー戦の18歳。195センチの長身で、今年1月の全豪オープンジュニア単優勝、先の全米ジュニアでは複優勝を果たした、未来のスター候補である。
錦織にとって坂本は、自身と同じく盛田正明テニスファンドの支援を受け、10代半ばから米国IMGアカデミーを拠点とする、いわば直系の後輩だ。同時に、そのポテンシャルを高く買い、望月慎太郎と並んで、「若手の中で一番、光のある選手」と期待を寄せる後継者候補。今大会でダブルスを組むことも、錦織から提案した。
一方坂本にとって、錦織は、テニスプレーヤーを志した原点とも言える存在だ。
「子どもの頃、錦織選手を見て夢をもらった」というのは、彼が繰り返し口にしてきた原体験にしてモチベーション。今大会で錦織と組めるという話は、全米ジュニア優勝直後に、コーチづてに耳にしたという。それは憧れの存在からの、何よりもの優勝祝いにして、プロ転向ご祝儀だったろう。
今大会での坂本は、シングルス予選にもワイルドカードを得て出場。だがその時は、コートに足を踏み入れた瞬間、「頭が真っ白になった」と言う。地に足のつかぬままに試合に敗れ、プロの水の苦さを知ったデビュー戦。それだけに、ダブルスに懸ける思いや期待感も大きかったようだ。
ダブルス前日に、錦織が「緊張している?」と尋ねた時、坂本は「まったく」と答えたという。その言葉を錦織は、「やっぱりすごく強いメンタルだな」と頼もしく聞くと同時に、そうは言っても、いざ試合になれば緊張するであろうことも、自身の経験に重ね予測はついていた。
日本で唯一の男子テニスATPツアー大会である「木下グループ ジャパンオープン」の初日。センターコートの最後に組まれたのは、日本のワイルカードペアと、第1シードによるダブルスのカードだった。
第1シードのラモンズ/ウィズロー組は今季ツアー3勝を挙げ、先の全米オープンでもベスト4入りしている、今大会の優勝候補。
対する日本ペアは、錦織圭と坂本怜。錦織は、説明不要のスーパースター。そして坂本は、今大会がプロデビュー戦の18歳。195センチの長身で、今年1月の全豪オープンジュニア単優勝、先の全米ジュニアでは複優勝を果たした、未来のスター候補である。
錦織にとって坂本は、自身と同じく盛田正明テニスファンドの支援を受け、10代半ばから米国IMGアカデミーを拠点とする、いわば直系の後輩だ。同時に、そのポテンシャルを高く買い、望月慎太郎と並んで、「若手の中で一番、光のある選手」と期待を寄せる後継者候補。今大会でダブルスを組むことも、錦織から提案した。
一方坂本にとって、錦織は、テニスプレーヤーを志した原点とも言える存在だ。
「子どもの頃、錦織選手を見て夢をもらった」というのは、彼が繰り返し口にしてきた原体験にしてモチベーション。今大会で錦織と組めるという話は、全米ジュニア優勝直後に、コーチづてに耳にしたという。それは憧れの存在からの、何よりもの優勝祝いにして、プロ転向ご祝儀だったろう。
今大会での坂本は、シングルス予選にもワイルドカードを得て出場。だがその時は、コートに足を踏み入れた瞬間、「頭が真っ白になった」と言う。地に足のつかぬままに試合に敗れ、プロの水の苦さを知ったデビュー戦。それだけに、ダブルスに懸ける思いや期待感も大きかったようだ。
ダブルス前日に、錦織が「緊張している?」と尋ねた時、坂本は「まったく」と答えたという。その言葉を錦織は、「やっぱりすごく強いメンタルだな」と頼もしく聞くと同時に、そうは言っても、いざ試合になれば緊張するであろうことも、自身の経験に重ね予測はついていた。