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頻繁に変わる大会使用球へ文句を付ける選手に世界8位ルードが反論!「無意味にドラマを作り出しているだけ」<SMASH>

中村光佑

2024.10.27

選手たちがボールについて不満を漏らしていることにルードは、「ただプレーに集中すれば良いのに」と主張した。(C)Getty Images

 現在開催中の男子テニスツアー「スイス室内バーゼル」(10月21日~27日/スイス・バーゼル/室内ハードコート/ATP500)のシングルスで初戦敗退を喫した世界ランク8位のキャスパー・ルード(ノルウェー/25歳)が、テニス系ポッドキャスト『Nothing Major Podcast』に出演。近年多くの現役選手からツアーでの度重なる使用球の変更に批判が上がっていることに対し、「無意味なドラマを作り出そうとしている」と反論した。

 使用球が頻繁に変わることで手首やヒジのケガの増加につながっているという声やショット感覚への不満が相次いでいることに、ルードはかなり辟易している様子だ。自身の考えを次のように主張した。

「選手たちがボールについて文句を言っているのを見るけど、もううんざりだよ。やれ『ヒジが痛い』だとか『これが痛い、あれが痛い』、もしくは『パワーが出せない、このボールはこの選手に合う』とかさ。もういい加減にしてほしい。ただプレーに集中すれば良いのに、って感じだね」
 
 またルードはあくまでも練習と試合では同じボールが使われているとし、こう続けた。

「面白いのは、選手たちが大会の5日前に来て練習することだ。それ自体は僕も大会を転々としない限りはよくやることだけどね。それで彼らは28本ものラケットを張って、適切なテンションに調整する。それなのに4回戦になってから急にボールに対して文句を言い始める。そのボールは(練習を含めた)過去9日間は、ずっと同じボールなのにね」

「だから『今さら審判にそれ(ボールへの不満)を持ち出して何の意味があるの?』『審判が何を変えてくれるの?』って思う。主審が『ちょっと待って、ダンロップに電話して新しい缶を送ってもらうよ』って応えてくれるのか?『そんなことを言って何の意味があるんだ。ただ無意味にドラマを作り出しているだけじゃないか』って僕は思うね」

 最近はノバク・ジョコビッチ(セルビア/4位)やダニール・メドベージェフ(ロシア/5位)、テイラー・フリッツ(アメリカ/6位)ら名だたるトップ選手も相次ぐ公式戦でのボール変更を批判しており、ルードのような意見は極めて少数派である印象だ。今後も男女ともに運営団体が動きを見せないのであれば、"ボール問題"は根深く残るかもしれない。

文●中村光佑

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