女子テニス世界ランク1位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/26歳)が、元世界王者のアンディ・ロディック氏(アメリカ/42歳)が運営するテニス系ポッドキャスト『Served With Andy Roddick』に出演。その中でプレー中の感情表現について持論を展開した。
キャリア初期はコート上での気性の激しさがトレードマークだったサバレンカだが、近年は感情をうまくコントロールしながら次々とタイトルを積み重ねている。ちなみに今年はツアー4勝を挙げたが、その内訳は全豪オープンと全米オープンのグランドスラム(四大大会)2大会、シンシナティ・オープンと武漢オープンのWTA1000シリーズ2大会といずれもビッグタイトルだった。
大舞台での強さを見せつけたサバレンカは、今季終盤にイガ・シフィオンテク(ポーランド/現2位)を抜いておよそ1年ぶりに世界1位に復帰。そして先週出場したシーズン最終戦「WTAファイナルズ」(11月2日~9日/サウジアラビア・リヤド/ハード/FIN)の期間中に初の年間1位が確定し、新たなマイルストーンを手に入れた。なおファイナルズではベスト4に進出したものの準決勝でココ・ガウフ(アメリカ/現3位)に敗れ、惜しくも決勝進出を逃した。
トップに君臨し続けるサバレンカは自分らしさを失わずにプレーすることが大切だと考えている。ロディック氏が「冷静さは精神的な強さを示すわけではない」との考えを述べると、サバレンカもそれに賛同。その上で自身に向けられてきた「できる限り感情は抑えるべき」との声に異議を唱えた。
「あなたの意見には完全に同意するわ。一部の人にとっては、冷静で全てを内に秘めることがうまくいくっていうだけの話で、(感情を制御する)方法は1つだけしかないなんてことはないだろうし、人にはそれぞれの性格があると思う。
私の場合はどうかと言うと、長い間、自分の感情をどう扱うべきか悩んでいた。周りから『感情は押し殺して、冷静でいなければならない』とか、『あの選手のように感情を表に出さない選手になる必要がある』とか言われてきたけど、それは本来の私ではない」
さらにサバレンカは時に感情的になることさえも自分ならではのスタイルなのだと主張。最後をこう締めくくった。
「チームと話し合ったから、私がチームに怒鳴ったり、全米オープンでラケットを投げたりしている面白い動画が時々見られるのよ。ラケットに関しては、実際は投げたわけではなくてコーチに渡そうとしただけだったけど、まあどうでもいいことね。私は(確かに)感情的になる瞬間があるけど、そのスタイルが私には合っている。私の場合、全てを内に秘めようとすると、気が狂いそうになって、心に重苦しさが溜まってしまう。冷静に考えることができなくなることもある」
サバレンカにとっては気持ちをさらけ出すことこそが、競争の激しいプロテニスの世界で生き残るための大事な“術”なのだろう。来季以降もそのスタイルを貫きながらさらなる高みを目指していってほしい。
文●中村光佑
【画像】2024全米オープン優勝のサバレンカほか、存在感を放った女子選手たち
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キャリア初期はコート上での気性の激しさがトレードマークだったサバレンカだが、近年は感情をうまくコントロールしながら次々とタイトルを積み重ねている。ちなみに今年はツアー4勝を挙げたが、その内訳は全豪オープンと全米オープンのグランドスラム(四大大会)2大会、シンシナティ・オープンと武漢オープンのWTA1000シリーズ2大会といずれもビッグタイトルだった。
大舞台での強さを見せつけたサバレンカは、今季終盤にイガ・シフィオンテク(ポーランド/現2位)を抜いておよそ1年ぶりに世界1位に復帰。そして先週出場したシーズン最終戦「WTAファイナルズ」(11月2日~9日/サウジアラビア・リヤド/ハード/FIN)の期間中に初の年間1位が確定し、新たなマイルストーンを手に入れた。なおファイナルズではベスト4に進出したものの準決勝でココ・ガウフ(アメリカ/現3位)に敗れ、惜しくも決勝進出を逃した。
トップに君臨し続けるサバレンカは自分らしさを失わずにプレーすることが大切だと考えている。ロディック氏が「冷静さは精神的な強さを示すわけではない」との考えを述べると、サバレンカもそれに賛同。その上で自身に向けられてきた「できる限り感情は抑えるべき」との声に異議を唱えた。
「あなたの意見には完全に同意するわ。一部の人にとっては、冷静で全てを内に秘めることがうまくいくっていうだけの話で、(感情を制御する)方法は1つだけしかないなんてことはないだろうし、人にはそれぞれの性格があると思う。
私の場合はどうかと言うと、長い間、自分の感情をどう扱うべきか悩んでいた。周りから『感情は押し殺して、冷静でいなければならない』とか、『あの選手のように感情を表に出さない選手になる必要がある』とか言われてきたけど、それは本来の私ではない」
さらにサバレンカは時に感情的になることさえも自分ならではのスタイルなのだと主張。最後をこう締めくくった。
「チームと話し合ったから、私がチームに怒鳴ったり、全米オープンでラケットを投げたりしている面白い動画が時々見られるのよ。ラケットに関しては、実際は投げたわけではなくてコーチに渡そうとしただけだったけど、まあどうでもいいことね。私は(確かに)感情的になる瞬間があるけど、そのスタイルが私には合っている。私の場合、全てを内に秘めようとすると、気が狂いそうになって、心に重苦しさが溜まってしまう。冷静に考えることができなくなることもある」
サバレンカにとっては気持ちをさらけ出すことこそが、競争の激しいプロテニスの世界で生き残るための大事な“術”なのだろう。来季以降もそのスタイルを貫きながらさらなる高みを目指していってほしい。
文●中村光佑
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