先日行なわれた男子テニス国別対抗戦「デビスカップ(デ杯)・ファイナルズ・ノックアウトステージ」(11月19日~24日/スペイン・マラガ/室内ハードコート)で、23年以上にわたる現役生活に幕を閉じた元世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン/38歳)。そこで催された引退セレモニーの内容に一部から批判の声が上がっている中、2022年3月に25歳の若さでリタイアした女子元世界1位のアシュリー・バーティー氏(オーストラリア/現28歳)は「良いお別れの仕方だった」と好意的な見方を示している。
引退セレモニーはナダルが身近な人々への感謝を伝え、会場のモニターに自身の名場面を収めた1本のビデオが流されるという構成だった。そのビデオでは共に“ビッグ4”としてテニス界を牽引してきたアンディ・マリー氏(イギリス)、ロジャー・フェデラー氏(スイス)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)らの惜別の言葉も紹介され、会場は感動的なムードに包まれた。
しかしナダルの側近からはセレモニーの内容をもっと充実させてほしかったとの声が相次いだ。スペイン代表のダビド・フェレール監督(元3位)と叔父で元指導者のトニ・ナダル氏、引退までコーチを務めたカルロス・モヤ氏までも「構成が乏しかった」と不満を口にしていた。
そうした中で全く真逆の見方を示したのが、四大大会での3度の優勝を含めシングルスでツアー15勝を挙げた元女王のバーティー氏だ。
先日応じた豪スポーツメディア『CODE SPORTS』の取材でバーティー氏は、国別対抗戦で第一線を退くという自身の引退計画が新型コロナのパンデミック(感染拡大)で頓挫してしまったと告白。その上で代表チームのメンバーに囲まれながら選手生活を終えたナダルは理想的な形でキャリアに別れを告げることができたのではないかと語った。
「私はラファ(ナダル)が大好きで、彼の引退の仕方もとても気に入った。彼はチームメンバーと共にスペインを代表して引退したかったのだと思う。私もそれが夢だったから。私はブリスベンで行なわれる予定だったフェドカップ(女子国別対抗戦/現ビリー・ジーン・キング・カップ)の試合でオーストラリアを代表して引退したかったけど、その試合は(コロナの影響で)実現しなかった。だから大切な人たちと(輝かしい)キャリアを祝いたいという感覚は理解できる」
その後改めてバーティー氏は、セレモニーを含め引退試合は全てナダルらしい内容だったと強調した。
「ラファと彼のキャリアにとって、とても素晴らしいお別れだった。多くの選手や世界中のスポーツ選手たちから彼に向けて多くの敬意が示された。ラファがスポーツ界や人生全般において与えたポジティブな影響を証明したと思う」と締めくくった。
ちなみにナダル自身は引退セレモニーの内容に関して特にコメントは出していない。本人が気にしていないようであれば、それで良いのではないだろうか。
文●中村光佑
【画像】ナダルはじめ、パリオリンピックで躍動した男子選手の厳選ショット!
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しかしナダルの側近からはセレモニーの内容をもっと充実させてほしかったとの声が相次いだ。スペイン代表のダビド・フェレール監督(元3位)と叔父で元指導者のトニ・ナダル氏、引退までコーチを務めたカルロス・モヤ氏までも「構成が乏しかった」と不満を口にしていた。
そうした中で全く真逆の見方を示したのが、四大大会での3度の優勝を含めシングルスでツアー15勝を挙げた元女王のバーティー氏だ。
先日応じた豪スポーツメディア『CODE SPORTS』の取材でバーティー氏は、国別対抗戦で第一線を退くという自身の引退計画が新型コロナのパンデミック(感染拡大)で頓挫してしまったと告白。その上で代表チームのメンバーに囲まれながら選手生活を終えたナダルは理想的な形でキャリアに別れを告げることができたのではないかと語った。
「私はラファ(ナダル)が大好きで、彼の引退の仕方もとても気に入った。彼はチームメンバーと共にスペインを代表して引退したかったのだと思う。私もそれが夢だったから。私はブリスベンで行なわれる予定だったフェドカップ(女子国別対抗戦/現ビリー・ジーン・キング・カップ)の試合でオーストラリアを代表して引退したかったけど、その試合は(コロナの影響で)実現しなかった。だから大切な人たちと(輝かしい)キャリアを祝いたいという感覚は理解できる」
その後改めてバーティー氏は、セレモニーを含め引退試合は全てナダルらしい内容だったと強調した。
「ラファと彼のキャリアにとって、とても素晴らしいお別れだった。多くの選手や世界中のスポーツ選手たちから彼に向けて多くの敬意が示された。ラファがスポーツ界や人生全般において与えたポジティブな影響を証明したと思う」と締めくくった。
ちなみにナダル自身は引退セレモニーの内容に関して特にコメントは出していない。本人が気にしていないようであれば、それで良いのではないだろうか。
文●中村光佑
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