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杉田祐一が炎上中の“バナナ男”に圧勝! 土居美咲は4年ぶりのGS勝利を逃す【全豪オープン2日目/ナイトセッション】

スマッシュ編集部

2020.01.21

完勝した杉田祐一のジャックナイフ。写真=山崎賢人(THE DIGEST写真部)

 2020年シーズン最初のグランドスラム、全豪オープン(オーストラリア・メルボルン)は1月21日、男女シングルス1回戦を実施。夕方からのセッションには杉田祐一と土居美咲の日本勢2人が登場した。

 一時期の不振を脱しATP92位まで再浮上してきた杉田は、予選勝ち上がりの231位、E・ベンシェトリ(フランス)と対戦。ベンシェトリは予選でバナナを手渡すボールガールに皮を剥くように要求し、非難を浴びた選手である。21歳、身長193センチのビッグサーバーだが、杉田は実力の違いを見せつけた。常に杉田が早いテンポで先に振り回し、浅いボール引き出しては、前に入ってコーナーにウイナーを叩き込む。ネットプレーも巧みに交ぜ、第1セットは2ブレークして6-2。第2セットは杉田の完璧なプレーに相手も完全にペースを乱し、6-0で杉田が奪った。

 第3セットはやや競ったが、1ブレーク差の6-3で杉田がきっちりと勝利。アンフォーストエラー(凡ミス)を8本に抑えながら24本のウイナーを奪う、まさに杉田らしいテニスだった。試合後は「ネットもうまく決まり、ストロークも終始ペースを握っていたので、イメージ通りの試合になったと思う」と納得の表情で話した。

 杉田のグランドスラム本戦勝利は、18年全豪以来2年ぶり。どん底から這い上がってきた31歳は、2回戦で前週優勝の第17シード、A・ルブレフ(ロシア)にぶつかっていく。
 
 土居の相手も予選勝ち上がりの選手、173位のH・ダート(イギリス)。82位の土居は中盤までゲームを支配したが、2時間49分に及ぶ激闘の末、逆転負けを喫した。

 第1ゲームでサービスブレークされた土居は、0-2から本領を発揮。コートを広く使って相手のミスを引き出し、6ゲーム連取で第1セットを奪う。第2セットも第2ゲームでブレークして2-0。計8ゲーム連取で、試合の流れは完全に土居にあった。

 しかし、その後ブレークバックを許して追いつかれると、以降はブレーク合戦の荒れた展開に。ダートのストロークが当たり始めたのもあるが、土居の方にもミスが増え、4-4からのサービスをダブルフォールトでダウン。そのまま第2セットを落としてしまう。

 第3セットも両者3ゲームずつブレークする展開。土居は5-6からマッチポイントを凌いでブレークに成功し、10ポイント先取のマッチタイブレークでは一時5-1とリードする。しかし6-4とした後、最後の6ポイントのうち5本アンフォーストエラーを犯してしまい、万事休す。6-10で振り切られ、16年ウインブルドン以来のGS勝利はならなかった。

■1月21日(火)ナイトセッションの日本選手結果
杉田祐一(三菱電機)6-2 6-0 6-3 E・ベンシェトリ [Q](フランス)
土居美咲(ミキハウス)6-2 4-6 6-7(6-10) H・ダート[Q](イギリス)

構成●スマッシュ編集部

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