「生きる伝説」とも呼ばれるロジャー・フェデラーは、かつて「たとえ何回優勝していても、グランドスラム初日の朝の、あの胃が痛くなるような感覚は無くなるものではないんだ」と、開幕戦の重みを語ったことがある。
2度のグランドスラム優勝者である大坂なおみも、そのような朝を幾度か経験してきたのだろう。特に昨シーズンは、コート上で緊張や重圧に押しつぶされたこともあった。それらの経験から彼女が得た真理が、「初戦では完璧なプレーをするのは難しい」ということ。さらに昨年末は、「もう『目標は楽しむこと』とは言いたくない。最近は、自然とそれができるようになったから」とも言っていた。
無理に高すぎる理想を追わず、現状を受け入れ「目の前のことに集中すること」。それが、彼女がこの1年ほどで学んだことだった。
大会初日の、センターコート第1試合に組まれた試合で、本人曰く「ちょっとオトナになった」姿を披露する。
対戦相手のマリー・ボウズコワは、大坂より1歳年少の2014年全米オープン・ジュニア優勝者。ジュニア卒業後は、次々に結果を残す同世代の後塵を拝したが、昨シーズンは急成長の時期を迎え、ランキングも100位台から60位以上ジャンプアップ。今回が初の全豪オープン本戦で、相手は前年優勝者という状況は、実力者のボウズコワを、失うもののない危険なチャレンジャーに変えていた。
第1ゲームの序盤では、相手のその思い切りと、大坂の硬さが出ていたかもしれない。第4ゲームではダブルフォールトもあり、ボウズコワがブレークのチャンスも手にした。
だがこの場面で大坂は、プレーのレベルを引き上げる。特に2度目のデュースでは、フォアのアングルへのウイナー、そしてお互い左右に振り合う激しい打ち合いの中からバックのダウンザラインを叩き込む。そうして一度踏み込んだアクセルペダルから、大坂は足を離さない。このゲームを含む5ゲーム連取で、第1セットを6-2で奪取した。
2度のグランドスラム優勝者である大坂なおみも、そのような朝を幾度か経験してきたのだろう。特に昨シーズンは、コート上で緊張や重圧に押しつぶされたこともあった。それらの経験から彼女が得た真理が、「初戦では完璧なプレーをするのは難しい」ということ。さらに昨年末は、「もう『目標は楽しむこと』とは言いたくない。最近は、自然とそれができるようになったから」とも言っていた。
無理に高すぎる理想を追わず、現状を受け入れ「目の前のことに集中すること」。それが、彼女がこの1年ほどで学んだことだった。
大会初日の、センターコート第1試合に組まれた試合で、本人曰く「ちょっとオトナになった」姿を披露する。
対戦相手のマリー・ボウズコワは、大坂より1歳年少の2014年全米オープン・ジュニア優勝者。ジュニア卒業後は、次々に結果を残す同世代の後塵を拝したが、昨シーズンは急成長の時期を迎え、ランキングも100位台から60位以上ジャンプアップ。今回が初の全豪オープン本戦で、相手は前年優勝者という状況は、実力者のボウズコワを、失うもののない危険なチャレンジャーに変えていた。
第1ゲームの序盤では、相手のその思い切りと、大坂の硬さが出ていたかもしれない。第4ゲームではダブルフォールトもあり、ボウズコワがブレークのチャンスも手にした。
だがこの場面で大坂は、プレーのレベルを引き上げる。特に2度目のデュースでは、フォアのアングルへのウイナー、そしてお互い左右に振り合う激しい打ち合いの中からバックのダウンザラインを叩き込む。そうして一度踏み込んだアクセルペダルから、大坂は足を離さない。このゲームを含む5ゲーム連取で、第1セットを6-2で奪取した。