男子テニスの20歳以下のシーズン最終戦「Next Gen ATPファイナルズ」(12月18日~22月2日/サウジアラビア・ジッダ/屋内ハードコート/FIN)は大会最終日の現地22日にシングルス決勝を実施。第8シードのジョアン・フォンセカ(ブラジル/世界ランク145位)が第5シードのラーナー・ティエン(アメリカ/同122位)を2-4、4-3(8)、4-0、4-2の逆転で下し、同大会初出場での優勝を成し遂げた。
例年通り4ゲーム先取(ゲームカウント3-3でタイブレーク)での5セット方式や、ノーアドバンテージ(デュースなし)など通常のツアー大会とは異なる特殊ルールで行なわれた今大会。ブルー・グループとして参戦した18歳のフォンセカは3勝0敗でラウンドロビン(4名ずつに分かれて行なう総当たりの予選)を突破すると、現地21日に行なわれた準決勝では第6シードのルカ・バン・アッシュ(フランス/128位)に4-2、4-2、4-1で快勝。大会史上最も低いランキングでの決勝進出を決めていた。
決勝では同じブルー・グループで今季チャレンジャー(下部大会)3勝を挙げている19歳のティエンと対戦。両者はラウンドロビン第2戦でも顔を合わせており、そこではフォンセカが4-0、4-0、1-4、4-2で勝利していた。
しかしこの日は一転してフォンセカが序盤からティエンのキレのあるプレーに苦戦。第1セットを2-4で落とすと、タイブレークにもつれ込んだ第2セットも7-8と先にセットポイントを握られてしまう。
それでもこのピンチを落ち着いて切り抜け、何とか1セットオールに持ち込んだフォンセカ。以降は持ち前の強力なフォアハンドを軸に主導権を握り、相手に1ゲームも与えずに第3セットを奪取する。再び拮抗した第4セットでは2-2で迎えた第5ゲームで値千金のブレークを果たして勝負あり。試合を通してファーストサービスで83%(34/41)、セカンドサービスでも68%(15/22)の高いポイント獲得率をマークし、5戦全勝での優勝を成し遂げた。
ちなみに「Next Gen ATPファイナルズ」で18歳の選手が頂点に立つのは、カルロス・アルカラス(スペイン/現3位)とヤニック・シナー(イタリア/現1位)に次ぐ史上3人目の快挙だ。試合後にフォンセカはATP(男子プロテニス協会)公式サイトを通じ、決勝戦を次のように振り返った。
「正直、第2セットをどうやって切り抜けたかわからないが、とにかく自分のサービスゲームをしっかりキープすることを心掛けた。序盤は緊張しすぎてベストなプレーができなかった。それでも第3セットは別人のようなプレーができた。彼(ティエン)も少し緊張があったみたいだが、その中で僕はよりアグレッシブに打っていった。そして第4セットでは全力を尽くして勝利をつかみ取った」
一方、惜しくも優勝にあと一歩届かなかったティエンも充実の表情で今大会を総括。「素晴らしい1年だったし、この1週間も素晴らしいものになった。理想の終わり方ではなかったけど、自分自身を誇りに思う。良いテニスができたから、来年も楽しみにしている」と前向きに締めくくった。
文●中村光佑
【動画】フォンセカVSティエンの「Next Gen ATPファイナルズ」決勝ハイライト
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決勝では同じブルー・グループで今季チャレンジャー(下部大会)3勝を挙げている19歳のティエンと対戦。両者はラウンドロビン第2戦でも顔を合わせており、そこではフォンセカが4-0、4-0、1-4、4-2で勝利していた。
しかしこの日は一転してフォンセカが序盤からティエンのキレのあるプレーに苦戦。第1セットを2-4で落とすと、タイブレークにもつれ込んだ第2セットも7-8と先にセットポイントを握られてしまう。
それでもこのピンチを落ち着いて切り抜け、何とか1セットオールに持ち込んだフォンセカ。以降は持ち前の強力なフォアハンドを軸に主導権を握り、相手に1ゲームも与えずに第3セットを奪取する。再び拮抗した第4セットでは2-2で迎えた第5ゲームで値千金のブレークを果たして勝負あり。試合を通してファーストサービスで83%(34/41)、セカンドサービスでも68%(15/22)の高いポイント獲得率をマークし、5戦全勝での優勝を成し遂げた。
ちなみに「Next Gen ATPファイナルズ」で18歳の選手が頂点に立つのは、カルロス・アルカラス(スペイン/現3位)とヤニック・シナー(イタリア/現1位)に次ぐ史上3人目の快挙だ。試合後にフォンセカはATP(男子プロテニス協会)公式サイトを通じ、決勝戦を次のように振り返った。
「正直、第2セットをどうやって切り抜けたかわからないが、とにかく自分のサービスゲームをしっかりキープすることを心掛けた。序盤は緊張しすぎてベストなプレーができなかった。それでも第3セットは別人のようなプレーができた。彼(ティエン)も少し緊張があったみたいだが、その中で僕はよりアグレッシブに打っていった。そして第4セットでは全力を尽くして勝利をつかみ取った」
一方、惜しくも優勝にあと一歩届かなかったティエンも充実の表情で今大会を総括。「素晴らしい1年だったし、この1週間も素晴らしいものになった。理想の終わり方ではなかったけど、自分自身を誇りに思う。良いテニスができたから、来年も楽しみにしている」と前向きに締めくくった。
文●中村光佑
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