男子テニスツアー「ASBクラシック」（１月６日～11日／ニュージーランド・オークランド／ハードコート／ATP250）は大会最終日の現地11日にシングルス決勝を実施。元世界ランキング６位のガエル・モンフィス（フランス／現52位）が、ノーシードのジゾー・ベルグス（ベルギー／同66位）を6-3、6-4で下し、ツアー13勝目を飾った。

　この結果モンフィスは1990年のATP（男子プロテニス協会）ツアー創設以来、史上最年長となる38歳４カ月でのツアータイトルを獲得。2019年10月に38歳２カ月で「バーゼル・オープン」（スイス・バーゼル／インドアハード／ATP500）を優勝した元世界王者のロジャー・フェデラー（スイス／22年引退）が持っていた最年長記録を塗り替えた。

　２年連続４度目のASBクラシック出場となったモンフィスはノーシードで参戦。ペドロ・マルティネス（スペイン／同43位）、ヤンレナード・シュトルフ（ドイツ／同42位）、ファクンド・ディアス・アコスタ（アルゼンチン／同78位）を破ると、準決勝では19歳のニシェッシュ・バサバレディ（アメリカ／133位）に7-6(5)、6-4で勝利して決勝へと駒を進めていた。

　最後はキャリア初のツアー決勝進出を果たした25歳のベルグスと対戦。第２ゲームで早くもブレークに成功し、以降はきっちりと自身のサービスをキープして第１セットを先取した。続く第２セットもアグレッシブなテニスを見せたモンフィスは第２ゲームから３ゲームを連取。最後まで相手に流れを渡さず、１時間37分で試合を締めた。
  　23年10月の「ストックホルム・オープン」（スウェーデン・ストックホルム／インドアハード／ATP250）以来約１年３カ月ぶりのツアー優勝を手にしたモンフィスは、試合後のオンコートインタビューで喜びを語るとともに、今後のさらなる活躍を誓った。

「この優勝は本当に大きな意味を持つ。年齢はただの数字に過ぎない。今も努力を続けているし、高いレベルでテニスをプレーできると信じている。今週はその成果を示すことができたからとてもうれしい。最初のタイトルを獲得したのは約20年前のことだが、今もテニスへの情熱は変わらないし、まだ良いショットを打てると感じている。これからも多くのタイトルを目指したい」

　この後は休む間もなく四大大会「全豪オープン」（１月12日～26日／オーストラリア・メルボルン／ハード）への出場を予定しているモンフィス。初戦では成長著しいビッグサーバーのジオバンニ・ペチ・ペリカール（現30位／21歳）との"フランス勢対決"を迎える。少々モンフィスの体力が心配だが、前哨戦優勝の勢いそのままに全豪オープンでも上位進出を期待したい。

文●中村光佑

【動画】モンフィスが最年長優勝を遂げた「ASBクラシック」決勝ハイライト

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