世界最高峰の舞台で活躍する“ティーンエイジャー”たちにカルロス・アルカラス（スペイン／世界ランキング３位）が警戒を示している。

　２週間にわたり熱戦が繰り広げられるテニス四大大会「全豪オープン」（１月12日～26日／ハードコート）。第１週目の男子シングルスでは10代のプレーヤーが輝きを放っている。

　予選３試合を勝ち抜き、四大大会本戦初出場の18歳ジョアン・フォンセカ（ブラジル／同112位）は２回戦で敗北を喫したが、１回戦で第９シードのアンドレイ・ルブレフ（ロシア／同９位）に驚愕のストレート勝利。19歳ヤクブ・メンシク（チェコ／同48位）は３回戦敗退となったが、２回戦で第６シードのキャスパー・ルード（ノルウェー／同６位）との熱戦を制した。

　そして今大きな話題となっているのは、予選勝者の19歳ラーナー・ティエン（アメリカ／同121位）。２回戦で昨年大会の準優勝者ダニール・メドベージェフ（ロシア／同５位）に４時間49分の死闘の末大金星を挙げた。続く３回戦でもコランタン・ムーテ（フランス／同69位）にストレートで勝利しベスト16入りを決めている。
  　次々とトップ10プレーヤーが姿を消す中、アルカラスは現地17日に行なわれた３回戦で、ヌーノ・ボルジェス（ポルトガル／同33位）に6-2、6-4、6-7(3)、6-2で勝利を収め４回戦へ進出。試合後の会見では「自分のレベルには本当に満足している」と自信を滲ませ、生涯グランドスラム達成へ向け弾みを付けた。

　また、新勢力の選手たちの躍進と、彼らへアドバイスについて問われた21歳のアルカラス。苦笑いを浮かべながら「まるで僕が30歳になったかのようだね。僕は彼らより２歳年上なんだ」と回答し、次のように警戒した。

「アドバイスをするのなら『僕を倒さないでくれ』かな。彼らのレベルには驚いたよ。特に昨晩の（ティエンの）試合は信じられないほど素晴らしかった。今後どのようなランキングになるかはわからないけど、ポテンシャルは高い。僕を含め彼らは誰にでも勝てると思う。

　フォンセカも５セットを戦うのを今大会で初めて見た。このように経験を積めば積むほど、さらに危険な存在になっていくだろう」

　勢いのある若手が次々と頭角を現した今大会。今後のさらなる活躍に期待したい。なお、アルカラスは現地19日に行なわれる４回戦でベスト８入りを懸け、第15シードのジャック・ドレイパ―（イギリス／同18位）と対戦する。

構成●スマッシュ編集部

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