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海外テニス

「ノバクは過大評価されている!彼を追い出せ!」豪放送局の“侮辱発言”にジョコビッチが抗議のインタビュー拒否<SMASH>

中村光佑

2025.01.20

全豪オープンで現地放送局のアナウンサーから侮辱的な発言を受けたというジョコビッチ。4回戦を突破したが抗議の一環として、試合後直後のオンコートインタビューを拒否した。(C)Getty Images

全豪オープンで現地放送局のアナウンサーから侮辱的な発言を受けたというジョコビッチ。4回戦を突破したが抗議の一環として、試合後直後のオンコートインタビューを拒否した。(C)Getty Images

 連日熱戦が繰り広げられているテニス四大大会「全豪オープン」で異例の事態が発生した。男子シングルスでベスト8に進出した元世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア/現7位)が試合後のオンコートインタビューを拒否したのだ。

 今回の全豪で男女を通じて史上最多となる四大大会25度目の優勝が懸かっているジョコビッチは、現地1月19日の4回戦で第24シードのイリ・レヘチュカ(チェコ/29位)に6-3、6-4、7-6 (4)で勝利。2時間39分で3年連続15度目のベスト8進出を決めた。

 ところがその直後、ジョコビッチは予定されていた元世界1位のジム・クーリエ氏(アメリカ)によるオンコートインタビューを拒否。「みんな来てくれてありがとう。みんなの声援に感謝している。次のラウンドが楽しみだ」とだけ述べ、足早にコートを去っていってしまったのである。予想外の事態を受けて一部の観客からはブーイングが起こった。

 試合後の記者会見でジョコビッチは一連の行動の真意を次のように説明している。

「数日前、オーストラリアの国営放送局『Channel 9』で働く有名なスポーツ記者がセルビアのファンを嘲笑し、私に対しても侮辱的で攻撃的な発言をした。彼はまだ公の場では謝罪していない。『Channel 9』も同様だ。彼らは公式放送局だから、私はChannel 9のインタビューを受けないことにした。(もちろん)クーリエ氏やオーストラリアのファンたちに恨みを持っているわけではない」
 
 実は2日前の現地17日、同放送局の生中継で全豪会場の様子を伝えたアナウンサーのトニー・ジョーンズ氏が、何を思ったのか自身の背後でセルビア国旗を掲げながら歓声を上げるファンたちをバックに「ノバクは過大評価されている。彼は過去の人だ。彼を追い出せ。みんなに僕の声が聞こえなくてよかった」とジョコビッチを侮辱。

 この不用意な発言がジョコビッチの怒りを買い、ジョーンズ氏と『Channel 9』への抗議の一環としてオンコートインタビューをボイコットしたというわけだ。

 海外メディア『UBITENNIS』によると、翌18日にジョーンズ氏は「ただの冗談のつもりだった。彼を攻撃したり、怒らせたりする意図は全くなかった」と謝罪したそうだが、会見でのコメントを踏まえると、どうやらジョコビッチ本人にはまだ伝わっていないようだ。ちなみにジョコビッチは今回の騒動について、全豪トーナメントディレクターのクレイグ・タイリー氏にもことの詳細を説明したという。

 なおレへチュカとの4回戦を突破したジョコビッチは3大会連続の全豪ベスト4入りを懸け、21日に予定されている準々決勝で第3シードのカルロス・アルカラス(スペイン/3位)と対戦する。

文●中村光佑

【動画】ジョコビッチがオンコートインタビューを拒否した場面

【画像】全豪オープン2025で熱戦を繰り広げるジョコビッチら男子選手たちの厳選写真!

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