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海外テニス

上地結衣、全豪車いすテニス5年ぶり優勝で四大大会9勝目!「今日は気持ちが入った」<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.01.25

5年ぶり3度目の全豪女王となった上地結衣。グランドスラムでは2020年全仏以来のタイトルとなった。(C)Getty Images

5年ぶり3度目の全豪女王となった上地結衣。グランドスラムでは2020年全仏以来のタイトルとなった。(C)Getty Images

 テニス四大大会「全豪オープン」は現地1月25日に大会14日目を迎え、車いすテニスの女子シングルス決勝に第1シードの上地結衣(世界ランク2位)が登場。第2シードのアニク・ファンクート(オランダ/3位)を6-2、6-2で下し、5年ぶりの全豪タイトルを手にした。

 今大会には“絶対女王”と言われるディーデ・デフロート(オランダ/1位)が手術後の休養のため欠場。上地はそのデフロートに昨年のパリパラリンピックも含め2連勝中で、30歳にして力を伸ばしているのは特筆に値する。

 決勝の相手、ファンクートは34歳のベテラン。過去の対戦成績は48勝21敗と上地が上回っているが、内容的には接戦が多く、昨年はウインブルドンでファンクートが、パリとマスターズでは上地が、いずれもフルセットの接戦を制している。

 元ナンバー1同士の戦いは、まず上地がスタートダッシュを見せた。サービスが安定しないファンクートに対し、上地は積極的にリターンを叩いて主導権を握る。第2、第4ゲームで立て続けにブレークに成功。自身のサービスはコースを散らして危なげなくキープし、一気に4-0とリードした。第5ゲームからはブレーク合戦となるが、結局上地は相手サービスを全てブレークし、6-2で第1セットを先取した。
 
 第2セットに入っても上地の優位は変わらない。ファンクートは上地と同じくサウスポーで、腕っぷしの強さを生かしたフォアの強打と、鋭いバックハンドスライスが武器だが、上地はラリーでも早いタイミングで角度をつけたり、冷静に逆を突いたりと、相手に的を絞らせない。

 第1ゲームをラブゲームでキープすると、ダブルフォールトやイージーミスに苛立つファンクートを攻め立て、第2ゲームで早々にブレーク。その後はまたブレーク合戦となるが、上地は常にリードを保ってゲームを進め、終わってみればファンクートに1つもキープを許さず、6-2でストレート勝ちを飾った。試合時間は1時間16分。

 上地の全豪制覇は17年、20年に続いて3度目。また四大大会のタイトル獲得も20年10月開催の全仏オープン以来で、通算9勝目となる。大会後に発表される世界ランクでは、6年7カ月ぶりにナンバー1に返り咲くことが決まっている。

 上地は中継したWOWOWのオンコートインタビューで「全体的な試合の内容としてはもうちょっと質を上げたかったが、今できることはこれだけしかないと思って、どんな形でもポイントを取ろうと気持ちを切り替えたのが良かった」と試合を振り返った。そして「2回戦あたりで1位に戻ることは聞いていたけど、負けて戻るのは自分自身が納得しない。そういう意味でも今日は気持ちが入った」と女王の座復帰を喜んだ。

構成●スマッシュ編集部

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