2025年シーズン最初のテニス四大大会「全豪オープン」は大会最終日の現地1月26日に男子シングルス決勝を実施。前回覇者で第1シードのヤニック・シナー(イタリア/世界ランキング1位)が、第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同2位)を6-3、7-6(4)、6-3で下し、殊勲の大会2連覇を飾った。
23歳の王者は最後まで強かった。失セット数を2に抑えて勝ち上がってきたディフェンディングチャンピオンのシナーは、1位と2位の頂上決戦が実現したズベレフとの決勝でも得意のスライディングを生かした粘り強いディフェンスや力強いショットを軸に、立ち上がりから安定したプレーを披露。両者キープを続けて迎えた第8ゲームで4度目のブレークポイントをものにし、そのリードを守り切って1セットアップとした。
第2セットは第3ゲームでシナーが先にブレークポイントを取得するも、ここはズベレフが粘りを見せてセーブ。以降は再び互いに一歩も譲らない展開となり、結局このセットはタイブレークへと突入する。ここでも点の取り合いとなったが、4-4で迎えた9ポイント目でシナーがコードボールでのラッキーなポイントを奪って流れをつかみ、早くも2セットアップと連覇に王手を懸けた。
勢いそのままに第3セットも第6ゲームでズベレフのサービスをブレーク。試合を通して相手に1度もブレークポイントを与えない完璧なプレーを見せたシナーが、2時間42分で頂点に立った。
この結果シナーは昨年9月の全米オープンに次ぐ2大会連続並びに、通算3度目となるシングルスでの四大大会タイトルをゲット。同種目で3度以上四大大会を制覇した初めてのイタリア人選手となったことに加え、ハードコートの四大大会を3大会連続で制すという、1968年のオープン化以降で史上5人目となる快挙まで成し遂げた。
記録ずくめの優勝を手にしたシナーは試合後の表彰式で「この場所で(ファンの)皆さんとこの感動を共有できるのは素晴らしいこと」と喜びのコメント。続けて今年限りでチームを離れることになっているコーチのダレン・ケーヒル氏をはじめ、身近な人々に向けた感謝の言葉をこう口にした。
「ダレンはおそらく今回がコーチとして最後の全豪オープンになると思う。だからこのトロフィーを共有できてとても幸せだ。コーチやトレーナーを変えた時から(全ての)道のりが始まった。ここにみんながいてくれることを本当にうれしく思っている」
一方敗れたズベレフは“3度目の正直”(四大大会では過去2度の準優勝)に挑んだものの、またしても悲願達成はならず。「優勝トロフィーの横に立ちながら、それを掲げられないのは本当に悔しい」と無念の心境を語りつつ、「ヤニック、おめでとう。君は間違いなく世界ナンバーワンの選手だ。今日はもっと競り合えると思っていたけれど、君はあまりにも強すぎた。ただそれだけだ。君と君のチームを祝福したい」と素直に勝者を称えた。
文●中村光佑
【動画】シナーVSズベレフの「全豪オープン」決勝ハイライト
【画像】優勝のシナーはじめ、全豪オープン2025で熱戦を繰り広げる男子選手たちの厳選写真!
【関連記事】「優勝したシナーが客席に駆け寄って…」人気日本女優がテニス全豪オープン・男子決勝の現地観戦を報告!「改めて感動」
23歳の王者は最後まで強かった。失セット数を2に抑えて勝ち上がってきたディフェンディングチャンピオンのシナーは、1位と2位の頂上決戦が実現したズベレフとの決勝でも得意のスライディングを生かした粘り強いディフェンスや力強いショットを軸に、立ち上がりから安定したプレーを披露。両者キープを続けて迎えた第8ゲームで4度目のブレークポイントをものにし、そのリードを守り切って1セットアップとした。
第2セットは第3ゲームでシナーが先にブレークポイントを取得するも、ここはズベレフが粘りを見せてセーブ。以降は再び互いに一歩も譲らない展開となり、結局このセットはタイブレークへと突入する。ここでも点の取り合いとなったが、4-4で迎えた9ポイント目でシナーがコードボールでのラッキーなポイントを奪って流れをつかみ、早くも2セットアップと連覇に王手を懸けた。
勢いそのままに第3セットも第6ゲームでズベレフのサービスをブレーク。試合を通して相手に1度もブレークポイントを与えない完璧なプレーを見せたシナーが、2時間42分で頂点に立った。
この結果シナーは昨年9月の全米オープンに次ぐ2大会連続並びに、通算3度目となるシングルスでの四大大会タイトルをゲット。同種目で3度以上四大大会を制覇した初めてのイタリア人選手となったことに加え、ハードコートの四大大会を3大会連続で制すという、1968年のオープン化以降で史上5人目となる快挙まで成し遂げた。
記録ずくめの優勝を手にしたシナーは試合後の表彰式で「この場所で(ファンの)皆さんとこの感動を共有できるのは素晴らしいこと」と喜びのコメント。続けて今年限りでチームを離れることになっているコーチのダレン・ケーヒル氏をはじめ、身近な人々に向けた感謝の言葉をこう口にした。
「ダレンはおそらく今回がコーチとして最後の全豪オープンになると思う。だからこのトロフィーを共有できてとても幸せだ。コーチやトレーナーを変えた時から(全ての)道のりが始まった。ここにみんながいてくれることを本当にうれしく思っている」
一方敗れたズベレフは“3度目の正直”(四大大会では過去2度の準優勝)に挑んだものの、またしても悲願達成はならず。「優勝トロフィーの横に立ちながら、それを掲げられないのは本当に悔しい」と無念の心境を語りつつ、「ヤニック、おめでとう。君は間違いなく世界ナンバーワンの選手だ。今日はもっと競り合えると思っていたけれど、君はあまりにも強すぎた。ただそれだけだ。君と君のチームを祝福したい」と素直に勝者を称えた。
文●中村光佑
【動画】シナーVSズベレフの「全豪オープン」決勝ハイライト
【画像】優勝のシナーはじめ、全豪オープン2025で熱戦を繰り広げる男子選手たちの厳選写真!
【関連記事】「優勝したシナーが客席に駆け寄って…」人気日本女優がテニス全豪オープン・男子決勝の現地観戦を報告!「改めて感動」