女子テニスツアーを管轄するWTA(女子テニス協会)は2月12日、世界ランク6位のエレーナ・ルバキナ(カザフスタン)の元コーチであるステファノ・ブコフ氏に科していた行動規律違反による資格停止処分を継続するとの公式声明を発表した。
ルバキナとブコフ氏は2019年2月にタッグを結成。以降ルバキナは22年ウインブルドンでの四大大会初優勝を含めツアー8大会でタイトルを獲得するなど、両者は良好な協力関係を築いていたが、昨年8月に突如パートナーシップを解消した。
その3カ月後の11月にルバキナは四大大会最多タイの24勝を誇るノバク・ジョコビッチ(セルビア/現7位)の元指導者であるゴラン・イバニセビッチ氏(クロアチア/53歳)をチームに迎え入れ、プレシーズンから新体制をスタート。同時期にブコフ氏がWTAの行動規範に違反したとして暫定的な資格停止処分を受けていたことが確認された。
ルバキナはイバニセビッチ氏との新タッグを開始した直後にブコフ氏を再招聘したと発表したが、ブコフ氏は先の「全豪オープン」(四大大会)を含め年明けのオーストラリアシーズンには帯同できず。水面下でブコフ氏による行動規律違反の調査を進めていたWTAは今回の声明で次のように報告している。
「WTAは、ステファノ・ブコフ氏の行動規律違反に関する独自調査が終了したことを確認しました。その結果、ブコフ氏の停職処分は引き続き適用されることとなりました」
「調査およびその結果の機密性と整合性を保護するため、WTAはこれ以上の詳細を公表しません。我々は引き続き全ての事案がWTAの行動規範に則り、公正かつ客観的に対処されるよう取り組んでいくつもりです」
ブコフ氏の停職処分が継続されることとなった経緯については、先日海外メディア『The Athletics』の取材に匿名で応じた2人の情報筋が明かしている。ルバキナは絶え間なく怒鳴り散らす激しいコーチングスタイルを貫いていたブコフ氏から「愚かな選手」といった暴言や「自分がいなければ、彼女はまだロシアでジャガイモを収穫しているだろう」といった侮辱の言葉を日常的に浴びせられていたそうだ。
またブコフ氏はルバキナに精神的虐待を加え、チームを離れてからも同選手に対して執拗に嫌がらせのメールを送っていたとのこと。ルバキナが昨年体調不良による大会欠場が目立ったのは、ブコフ氏の度を過ぎた“ハラスメント”で身体的限界を迎えていたことが原因だったとされている。
同メディアによれば、WTAは1月31日に協会CEO(最高経営責任者)のポーシャ・アーチャー氏を通じてルバキナとブコフ氏に調査結果を通告。現時点でブコフ氏の停職期間は1年間になる見込みだと報じられている。ルバキナもブコフ氏も共に調査結果についてはまだコメントしていない。
なおルバキナは先月の全豪で4回戦敗退を喫した直後にイバニセビッチ氏とのコーチ契約を解消。現在は元世界42位の実績を持ち、日本の添田豪氏の元コーチでもあるダビデ・サングネッティ氏(イタリア)のサポートを受けているという。
文●中村光佑
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その3カ月後の11月にルバキナは四大大会最多タイの24勝を誇るノバク・ジョコビッチ(セルビア/現7位)の元指導者であるゴラン・イバニセビッチ氏(クロアチア/53歳)をチームに迎え入れ、プレシーズンから新体制をスタート。同時期にブコフ氏がWTAの行動規範に違反したとして暫定的な資格停止処分を受けていたことが確認された。
ルバキナはイバニセビッチ氏との新タッグを開始した直後にブコフ氏を再招聘したと発表したが、ブコフ氏は先の「全豪オープン」(四大大会)を含め年明けのオーストラリアシーズンには帯同できず。水面下でブコフ氏による行動規律違反の調査を進めていたWTAは今回の声明で次のように報告している。
「WTAは、ステファノ・ブコフ氏の行動規律違反に関する独自調査が終了したことを確認しました。その結果、ブコフ氏の停職処分は引き続き適用されることとなりました」
「調査およびその結果の機密性と整合性を保護するため、WTAはこれ以上の詳細を公表しません。我々は引き続き全ての事案がWTAの行動規範に則り、公正かつ客観的に対処されるよう取り組んでいくつもりです」
ブコフ氏の停職処分が継続されることとなった経緯については、先日海外メディア『The Athletics』の取材に匿名で応じた2人の情報筋が明かしている。ルバキナは絶え間なく怒鳴り散らす激しいコーチングスタイルを貫いていたブコフ氏から「愚かな選手」といった暴言や「自分がいなければ、彼女はまだロシアでジャガイモを収穫しているだろう」といった侮辱の言葉を日常的に浴びせられていたそうだ。
またブコフ氏はルバキナに精神的虐待を加え、チームを離れてからも同選手に対して執拗に嫌がらせのメールを送っていたとのこと。ルバキナが昨年体調不良による大会欠場が目立ったのは、ブコフ氏の度を過ぎた“ハラスメント”で身体的限界を迎えていたことが原因だったとされている。
同メディアによれば、WTAは1月31日に協会CEO(最高経営責任者)のポーシャ・アーチャー氏を通じてルバキナとブコフ氏に調査結果を通告。現時点でブコフ氏の停職期間は1年間になる見込みだと報じられている。ルバキナもブコフ氏も共に調査結果についてはまだコメントしていない。
なおルバキナは先月の全豪で4回戦敗退を喫した直後にイバニセビッチ氏とのコーチ契約を解消。現在は元世界42位の実績を持ち、日本の添田豪氏の元コーチでもあるダビデ・サングネッティ氏(イタリア)のサポートを受けているという。
文●中村光佑
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